二次方程式が異なる解を持つための定数kの値の範囲を求める問題では、判別式を活用します。この記事では、具体的な例を使って解法をステップバイステップで解説します。
判別式とは?
二次方程式の解が異なるかどうかを判別するために、判別式を使います。二次方程式 ax² + bx + c = 0 の判別式は、b² – 4ac です。この値が正であれば異なる実数解が2つ存在し、0であれば重解(1つの解)、負であれば実数解は存在しません。
問題①:x² – 2kx + k² – 2k = 0 の解を求める
まず、問題①の二次方程式を解析します。方程式は x² – 2kx + k² – 2k = 0 です。この式を標準形にすると、a = 1, b = -2k, c = k² – 2k となります。判別式は次のように計算できます。
b² – 4ac = (-2k)² – 4 × 1 × (k² – 2k) = 4k² – 4(k² – 2k) = 4k² – 4k² + 8k = 8k
したがって、判別式が正であるためには 8k > 0 が必要です。よって、k > 0 であることが求められます。
問題②:-x² + 2(k – 3)x – k² = 0 の解を求める
次に、問題②を見てみましょう。方程式は -x² + 2(k – 3)x – k² = 0 です。ここで、a = -1, b = 2(k – 3), c = -k² となります。判別式を計算します。
b² – 4ac = [2(k – 3)]² – 4 × (-1) × (-k²) = 4(k – 3)² – 4k² = 4(k² – 6k + 9) – 4k² = -24k + 36
判別式が正であるためには -24k + 36 > 0 となります。これを解くと、k < 3/2 となります。
問題③:kx² + 2x – 1 = 0 の解を求める
最後に、問題③の方程式 kx² + 2x – 1 = 0 を解析します。ここで、a = k, b = 2, c = -1 となります。判別式を計算します。
b² – 4ac = 2² – 4 × k × (-1) = 4 + 4k
判別式が正であるためには 4 + 4k > 0 となります。これを解くと、k > -1 となります。
まとめ
以上の問題を通して、二次方程式の異なる解を持つための定数kの範囲を求める方法を解説しました。問題①ではk > 0、問題②ではk < 3/2、問題③ではk > -1 という結果が得られました。判別式を使った解法は、二次方程式を解く上で非常に有効な手法です。


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