完全順列の漸化式の導出方法:AP=AQの証明と解説

高校数学

完全順列に関する漸化式の導出方法について、特にW(n)の形で表現される式を導き出す過程を解説します。この記事では、完全順列の基本的な定義から漸化式の導出方法まで、段階的に説明します。

完全順列の定義と基本的な理解

完全順列W(n)とは、1からnまでの整数を並べ替えるすべての順列を指します。例えば、n=3の場合、完全順列は3!(3の階乗)通り、すなわち6通りです。この問題では、完全順列の漸化式を導くことが目標です。

まず、W(n)を理解するために、n個の異なる要素を並べる方法の数を考えます。n=1の時、W(1)=1であることは明らかです。次に、n=2, 3の場合を具体的に考えて、漸化式の形式を導出します。

漸化式の導出

W(n)を求める際に、1の位置に注目します。1がnの位置に行く場合と、1がn以外の位置に行く場合に分けて考えます。

(i)1がnの位置に行く場合、残りのn-2個の要素は完全順列W(n-2)に従うので、この場合のパターン数はW(n-2)です。

(ii)1がnの位置以外に行く場合、残りのn-1個の要素に関して完全順列W(n-1)が適用され、1がn以外の位置に行く場合のパターン数はW(n-1)です。

漸化式の形と式の最終形

したがって、W(n)は次のような漸化式で表されます。

W(n) = (n-1) { W(n-1) + W(n-2) }

この式は、1がnの位置に行く場合と、それ以外の位置に行く場合を考慮して、完全順列を分解した形になります。ここで、W(n-1)とW(n-2)が新たに重要な項として登場します。

漸化式の具体例と解法

例えば、n=3の場合、W(3)を求める際、W(2)とW(1)の値を使って計算します。W(3)の計算は、W(2) = 2, W(1) = 1を代入して、次のように計算できます。

W(3) = (3-1) { W(2) + W(1) } = 2 { 2 + 1 } = 6

これにより、完全順列W(3)の値は6であることが確認できます。

まとめ

完全順列W(n)の漸化式は、1の位置によって場合分けして導出され、最終的にW(n) = (n-1) { W(n-1) + W(n-2) }という式が得られます。この漸化式を利用することで、任意のnに対する完全順列の値を効率的に計算することができます。漸化式の理解と計算方法を習得することは、順列の問題において非常に有効です。

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