この質問では、アンモニア(NH3) 8.50gが標準状態でどのくらいの体積になるか、またその計算における有効数字について考察します。質問者が疑問に思っているのは、計算の結果が有効数字3桁になっていることについてです。ここでは、標準状態での気体の体積計算方法と、何故有効数字が3桁になったのかについて詳しく説明します。
1. アンモニアの標準状態での体積計算
標準状態とは、0℃、1.013×105Pa(1気圧)のことを指します。この状態で気体が占める体積は、理想気体の法則を使って計算できます。理想気体の法則は以下のように表されます:
PV = nRT
ここで、Pは圧力、Vは体積、nはモル数、Rは気体定数、Tは温度(絶対温度)です。
2. アンモニアのモル質量とモル数
アンモニアの分子量は17g/molです。したがって、8.50gのアンモニアはモル数で計算すると:
モル数 = 8.50g ÷ 17g/mol = 0.5 mol
となります。
3. 気体の体積計算
理想気体の法則を基に、標準状態でのアンモニアの体積Vは次のように求められます:
V = nRT / P
ここで、R = 0.0821 L·atm/(mol·K)、T = 273K(0℃)、P = 1 atmです。計算すると、
V = (0.5 mol × 0.0821 L·atm/(mol·K) × 273 K) / 1 atm ≈ 11.2 L
となります。
4. 有効数字の取り扱い
質問者が気にされている有効数字に関してですが、計算で得られる体積11.2Lの答えは、与えられたデータの有効数字に基づいています。最初に与えられたアンモニアの質量8.50gは有効数字2桁ですが、計算の過程で理想気体定数Rや温度Tなどの数値が含まれているため、結果の11.2Lは有効数字3桁で表現されています。この場合、有効数字が「割り切れる場合」は3桁を使用することが一般的です。
5. 結論
標準状態でのアンモニア8.50gの体積は11.2Lとなり、有効数字3桁が使用される理由は、計算で用いた理想気体定数などの数値に依存するためです。理論的には、与えられたデータの有効数字に合わせるのが基本ですが、計算の途中で使用する定数によって結果の有効数字が変動することがあります。
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