この問題は三角関数の基本的な性質を理解するために役立つ問題です。sinθcosθ=2/5が与えられた時に、(1) sinθ+cosθ と (2) sinθ、cosθ を求める問題で、(2)では「(sinθ – cosθ)^2」を使う理由について疑問が生まれるかもしれません。この解説では、その理由を詳しく説明します。
問題の整理と式変形
まず、与えられた式 sinθcosθ=2/5 からスタートします。この式をもとに、三角関数の加法定理や二重角の公式を使って解くことができます。特に、sinθとcosθを直接求めるためには、(sinθ + cosθ)² や (sinθ – cosθ)² を利用するのが一般的です。
(1) sinθ + cosθ を求める方法
sinθ+cosθを求めるためには、まず (sinθ + cosθ)² を展開します。式は次のようになります。
(sinθ + cosθ)² = sin²θ + 2sinθcosθ + cos²θ
ここで、sin²θ + cos²θ = 1 という基本的な三角関数の恒等式を使うと、
(sinθ + cosθ)² = 1 + 2sinθcosθ となり、これに sinθcosθ=2/5 を代入すると、
(sinθ + cosθ)² = 1 + 2 × 2/5 = 1 + 4/5 = 9/5 となります。
したがって、sinθ + cosθ = √(9/5) となり、答えが求まります。
(2) sinθ と cosθ を求める方法
次に、sinθ と cosθ の個々の値を求めます。これには、(sinθ + cosθ)² と (sinθ – cosθ)² を利用します。特に、(sinθ – cosθ)² を使うことで、sinθ と cosθ の個々の値を求めるための手がかりを得ることができます。
(sinθ – cosθ)² = sin²θ – 2sinθcosθ + cos²θ
ここでも、sin²θ + cos²θ = 1 を使うと、
(sinθ – cosθ)² = 1 – 2sinθcosθ となり、これに sinθcosθ=2/5 を代入すると、
(sinθ – cosθ)² = 1 – 2 × 2/5 = 1 – 4/5 = 1/5 となります。
したがって、sinθ – cosθ = √(1/5) となります。これで、sinθ と cosθ の値を求めるための方程式が整いました。
「(sinθ – cosθ)²」を使う理由
「(sinθ – cosθ)²」を使う理由は、sinθとcosθの関係を明確にするためです。sinθ + cosθとsinθ – cosθの両方の式を利用することで、個々の三角関数の値を求めるための連立方程式が成り立ちます。これにより、より精確な解を求めることができます。
まとめ
この問題は三角関数の基本的な性質を利用した解法であり、sinθとcosθの加法定理や差の公式をうまく活用することが求められます。「(sinθ – cosθ)²」を使う理由は、これらの式を使うことで連立方程式を解き、個々の値を求めやすくなるためです。このような問題を多く解くことで、三角関数の理解が深まり、他の問題にも応用できるようになります。


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