化学基礎問題解説：濃硫酸のモル濃度や硫酸の希釈計算を詳しく解説

大学入試の化学基礎の問題に関して、特にモル濃度や希釈計算に関する問題は多くの受験生が悩むところです。この記事では、具体的な問題をもとに、濃硫酸のモル濃度の求め方や、硫酸の希釈計算について解説します。

1. 濃硫酸のモル濃度の求め方

(1) 問題：濃硫酸は、質量パーセント濃度が98.0%で、密度が1.84g/cm³である。H₂SO₄の分子量を98.0として、濃硫酸のモル濃度は何mol/Lか。

まず、質量パーセント濃度98.0%とは、100gの溶液に対して98gがH₂SO₄であることを意味します。また、密度が1.84g/cm³ということは、1Lの溶液の質量は1840gです。これを使ってモル濃度を求めます。

モル濃度 = (質量のH₂SO₄) / (H₂SO₄のモル質量 × 溶液の体積) で計算します。

(2) 問題：5.00mol/Lの硫酸を水で希釈し、1.00mol/Lの硫酸を400mL作りたい。5.00mol/Lの硫酸は何mL必要か。

この問題では、希釈計算を行います。希釈計算には次の式を使います：C₁V₁ = C₂V₂

C₁が元の濃度、V₁が必要な体積、C₂が希釈後の濃度、V₂が希釈後の体積です。この式を使ってV₁を求めます。

(3) 問題：2.00mol/Lの硫酸100mLに、1.00mol/Lの硫酸400mLを加えた。混合後の体積は500mLだとして、混合後の硫酸のモル濃度を求めよ。

この問題では、モル数を求めてから新しいモル濃度を計算します。モル数は、モル濃度 × 体積で求めます。混合後のモル濃度は、混合後のモル数を混合後の体積で割って計算します。

化学基礎の問題は、モル濃度や希釈の計算が鍵となります。特に、問題文に与えられた条件を正確に理解し、必要な式を使うことが大切です。今回紹介した計算方法をしっかりとマスターし、入試に向けた準備を進めていきましょう。