数列{an}の一般項を求める問題では、階差数列や差分を活用することがよくあります。特に、この問題のように、与えられた数列の差が特定の式に従っている場合、差分を使って一般項を求める方法を詳しく解説します。
問題の確認と階差数列の導入
問題では、次の2つの条件が与えられています。
- a₁ = 1
- aₙ₊₁ = aₙ + 3n – 1 (n ≧ 1)
まず、aₙ₊₁ – aₙ = 3n – 1という差分の形を使って解法を進めていきます。この差分を利用すると、aₙの一般項を求める手がかりとなります。
解法のステップ1: 階差数列を使った式の整理
与えられた条件から、aₙ₊₁ – aₙ = 3n – 1という式が成り立ちます。この式は、aₙ₊₁からaₙを引いた差が3n – 1になることを意味しています。つまり、数列の各項とその前の項との差が、nに関して線形の式で表されることになります。
この差を利用して、数列の一般項を求めるためには、差を累積していくことが重要です。すなわち、次の式を用います。
aₙ = a₁ + Σ(3k – 1) (k = 1からn-1まで)
解法のステップ2: 累積していく計算の進め方
Σ(3k – 1)の部分を展開して計算します。まず、3k – 1をΣの中で計算すると、次の式になります。
Σ(3k – 1) = Σ3k – Σ1
これを分けて計算すると。
Σ3k = 3Σk = 3(n-1)n/2
Σ1 = n – 1
したがって、Σ(3k – 1) = 3(n-1)n/2 – (n – 1)となります。
解法のステップ3: 一般項を完成させる
これをaₙの式に代入して整理すると。
aₙ = 1 + 3(n-1)n/2 – (n – 1)
さらに式を展開すると。
aₙ = 1 + (3n² – 3n)/2 – (n – 1)
aₙ = (3n² – 5n + 4)/2
解法の確認と補足
最初の項a₁ = 1が正しく対応していることを確認するために、n = 1のときにaₙの式が成立するかを確かめましょう。
n = 1のとき、aₙ = (3×1² – 5×1 + 4)/2 = 1となり、確かにa₁ = 1となります。このように、初項が正しく対応していることを確認できます。
まとめ
数列の一般項を求めるためには、まず階差数列の差分を使って累積し、最終的に一般項を求めます。この問題では、aₙ₊₁ – aₙ = 3n – 1という差分を利用し、Σを使って一般項を求めました。解法の過程では、累積の計算が重要な役割を果たします。


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