化学の問題に取り組んでいると、溶液の希釈についてよく出題されます。特に塩酸のような強酸を水で薄めた場合、その水素イオン濃度を正確に求めることが重要です。本記事では、塩酸の水溶液を薄める際の計算方法について、分かりやすく解説します。
希釈計算の基本
溶液を薄める際の計算において、最も重要なのは「希釈の法則」です。希釈の法則は、元々の溶液の濃度(C1)と体積(V1)、そして新しい溶液の体積(V2)から、最終的な濃度(C2)を求めるために使います。
この法則は以下の式で表されます:
C1 × V1 = C2 × V2
問題の確認と計算式
問題は、0.50mol/Lの塩酸10mLを水で薄めて1000mLの溶液を作るという内容です。この場合、元の溶液の濃度(C1)は0.50mol/L、元の体積(V1)は10mL、新しい体積(V2)は1000mLとなります。
求めるのは、新しい水溶液の水素イオン濃度C2です。これを希釈の法則に代入すると。
0.50mol/L × 10mL = C2 × 1000mL
水素イオン濃度の計算
上記の式を解いて、C2を求めます。まずは両辺を1000mLで割りましょう。
C2 = (0.50mol/L × 10mL) / 1000mL = 0.005mol/L
つまり、新しい水溶液の水素イオン濃度は0.005mol/L、または5.0×10-3mol/Lとなります。
間違えやすいポイント
計算式が単純だからこそ、うっかりミスをしてしまうことがあります。特に、単位の換算や計算式の適用方法には注意が必要です。質問者が「5.0×10-5mol/L」と間違えてしまう理由としては、単位の扱いや小数点の位置を誤った可能性があります。
例えば、元の濃度が0.50mol/Lであることを理解せず、さらに濃度を過剰に薄めるような計算をしてしまうことが考えられます。希釈の法則を正しく適用することが大切です。
まとめ
今回の問題では、0.50mol/Lの塩酸を水で薄めて1000mLの水溶液を作ると、その水素イオン濃度は5.0×10-3mol/Lとなります。希釈の法則を理解し、正しい計算式を使うことがポイントです。ぜひ、この方法を他の化学の問題にも活用してみてください。
コメント