オリゴデンドロサイトとシュワン細胞の違いについて解説

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高校生物の授業で学ぶ神経細胞のサポート細胞には、オリゴデンドロサイトとシュワン細胞が登場します。この2つは、どちらも神経細胞の軸索を保護し、信号伝達を助ける役割を果たしますが、それぞれ異なる特徴を持っています。この記事では、オリゴデンドロサイトとシュワン細胞の違いについて解説します。

1. オリゴデンドロサイトとシュワン細胞の役割

オリゴデンドロサイトは中枢神経系(脳と脊髄)に存在し、神経細胞の軸索を覆ってミエリン鞘を形成します。これにより、神経信号が速く伝達されます。

一方、シュワン細胞は末梢神経系(脳や脊髄以外の神経)に存在し、同様に軸索を覆ってミエリン鞘を形成しますが、シュワン細胞は1つの軸索につき1つの細胞がミエリンを形成します。

2. ミエリン鞘の形成方法の違い

オリゴデンドロサイトは1つの細胞から複数の軸索にミエリン鞘を形成することができます。これに対して、シュワン細胞は1つの軸索に1つの細胞が対応し、1つのミエリン鞘を形成します。

この違いにより、オリゴデンドロサイトは効率よく多くの軸索を保護できる一方で、シュワン細胞はより個別的に軸索をサポートする形になります。

3. 神経障害時の修復機能の違い

神経損傷後の修復に関して、シュワン細胞はその後の再生において非常に重要です。シュワン細胞は損傷した神経の再生を促進する働きがあります。

オリゴデンドロサイトは中枢神経系に存在するため、損傷後の再生能力が限られており、損傷を受けた神経の修復は難しいとされています。

4. まとめ:オリゴデンドロサイトとシュワン細胞の違い

オリゴデンドロサイトとシュワン細胞は、神経系の異なる部分に存在し、それぞれが神経細胞の保護と信号伝達の速度向上に寄与しています。オリゴデンドロサイトは中枢神経系で多くの軸索を保護する役割を果たし、シュワン細胞は末梢神経系で個別に軸索をサポートします。また、シュワン細胞は神経損傷後の再生にも寄与しますが、オリゴデンドロサイトはその再生能力が限られています。

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