ダニエル電池の放電による負極質量減少から流れた電子量と電気量を求める方法

化学

ダニエル電池を放電した際、負極の質量が32.5mg減少したという情報を基に、流れた電子のモル数と電気量を求める方法について解説します。この問題を解決するためには、質量減少から化学反応に関する情報を導き出し、そこから流れた電子量と電気量を算出する方法を理解する必要があります。

1. 物質量(モル数)の計算方法

まず、負極の質量減少が32.5mgであることから、どの金属が反応したかを特定します。ダニエル電池の反応で関与する金属は、亜鉛(Zn)です。亜鉛のモル質量は約65.38g/molです。

32.5mgをgに換算すると、32.5mg = 0.0325gです。亜鉛の質量減少に対応するモル数は以下の式で求められます。

モル数 = 質量 / モル質量 = 0.0325g / 65.38g/mol ≈ 4.97 × 10^-4 mol

2. 流れた電子のモル数

亜鉛が放電する際、亜鉛原子1モルあたり2モルの電子が放出されます(Zn → Zn²⁺ + 2e⁻)。したがって、亜鉛のモル数から流れた電子のモル数を求めることができます。

流れた電子のモル数 = 亜鉛のモル数 × 2 = 4.97 × 10^-4 mol × 2 ≈ 9.94 × 10^-4 mol

3. 流れた電気量(クーロン)の計算

電気量(Q)は、流れた電子のモル数と1モルあたりの電子の電荷量(ファラデー定数)を掛け算することで求められます。ファラデー定数は約96,485 C/molです。

流れた電気量Qは次の式で求められます。

Q = 流れた電子のモル数 × ファラデー定数 = 9.94 × 10^-4 mol × 96,485 C/mol ≈ 95.9 C

4. まとめ:流れた電子と電気量の計算

ダニエル電池の負極の質量が32.5mg減少した場合、流れた電子のモル数は約9.94 × 10^-4 mol、流れた電気量は約95.9 Cです。このように、質量減少から化学反応を推測し、そこから流れた電子量と電気量を計算することができます。

この計算方法は、他の電池や電気化学反応においても応用可能です。化学反応に関わる物質の質量変化を観察することで、電気的な情報を得ることができます。

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