中学受験の算数でよく出る時計に関する問題では、時計の針の角度を求める問題がよくあります。特に、「長針と短針の間の角が90°になる時刻」を求める問題に対して、どのように計算を進めるかを解説します。今回は、2つの異なるケースを通して、計算方法を理解する方法を学びましょう。
問題の理解:長針と短針の角度を求める方法
時計の長針と短針の角度を求めるためには、まずそれぞれの針が進む速さを理解する必要があります。長針は1時間で360°回転するのに対して、短針は1時間で30°進みます。これを基にして、針が重なる時刻や、指定された角度になる時刻を計算します。
例えば、「長針と短針が90°になる時刻」を求める問題では、まずその時刻における長針と短針の位置関係を設定し、それを元に計算を進めます。
①4時と5時の間で長針と短針の間の角が90°になる時刻の求め方
4時と5時の間で、長針と短針の間の角が90°になる時刻を求める場合、まず4時の時点での長針と短針の角度を確認します。4時の時点では、短針は120°進んでおり、長針は0°からスタートします。この差を90°にするために、長針と短針の動きの差を求めます。
ここで使うのが式「(120 – 90) ÷ 5.5」です。この式は、長針と短針が進む速度の差(5.5°/分)を使って、90°になるまでにかかる時間を計算するものです。
②10時から11時の間で長針と短針の角が90°になる時刻
次に、10時から11時の間で長針と短針の角度が90°になる時刻を求める方法を解説します。10時から11時の間で、短針は300°進みます(10時の時点で短針は30×10 = 300°)。これを元に、90°になる時刻を求めるには、長針と短針の動きの差を計算します。
この場合、「(300 + 90) ÷ 5.5」という式ではなく、もう少し工夫が必要です。具体的には、最初の計算からスタートする角度の差(300°)と、90°の差を考慮した上で、長針と短針が90°を作る時間を別のアプローチで求める必要があります。
なぜこの計算方法が使えないのか?
10時から11時の間で90°の角度を求める場合に、(300 + 90) ÷ 5.5の式が使えない理由は、時間の経過に伴って短針と長針の進む角度の差が大きく変化するからです。特に、短針の進行速度は一定ではなく、時間が経過するにつれて徐々に速くなります。
そのため、単純に角度の差を計算するだけでは正確な答えを得ることができません。別の方法でアプローチし、段階的に計算することが必要です。
何時以降、この方法が使えなくなるのか?
この方法が使えなくなるのは、針の動きが複雑になり、単純な差の計算では正確な結果が得られない場合です。具体的には、短針が12時を超えて動き出すときや、長針と短針が極端に近づく時刻では、より精密な計算が必要になります。
まとめ
長針と短針の角度を求める計算方法は、基本的には針の動きの速さの違いを考慮する必要があります。4時と5時の間で90°になる時刻は「(120 – 90) ÷ 5.5」の式を使って求めますが、10時から11時の間では別の計算方法を使う必要があります。このような問題を解くには、針の動きと時間の経過をしっかりと理解し、段階的にアプローチすることが大切です。
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