2次正方行列の逆行列を求める方法は、数学の基礎として非常に重要です。本記事では、余因子行列を用いて2次正方行列の逆行列を導出する方法を解説します。
2次正方行列と逆行列の定義
2次正方行列は、次のように表される行列です。
A = [[a, b], [c, d]]
逆行列A⁻¹は、行列Aと掛け合わせて単位行列Iを得る行列です。すなわち、A × A⁻¹ = I です。
余因子行列を使った逆行列の導出
2次行列の逆行列を求めるために余因子行列を使用します。余因子行列とは、行列の各成分に対応する余因子を計算して得られる行列です。
2次行列A = [[a, b], [c, d]] の逆行列A⁻¹は次のように求めます。
A⁻¹ = (1 / det(A)) × adj(A)
ここで、det(A)は行列Aの行列式、adj(A)は行列Aの余因子行列の転置です。
行列式と余因子行列の計算
行列A = [[a, b], [c, d]]の行列式det(A)は、次の式で計算されます。
det(A) = ad – bc
次に、行列Aの余因子行列を求めます。余因子行列は、Aの各成分に対応する余因子を配置した行列です。2×2行列の場合、余因子行列は次のように計算できます。
adj(A) = [[d, -b], [-c, a]]
逆行列の計算
逆行列A⁻¹は、行列式det(A)と余因子行列adj(A)を用いて次のように求められます。
A⁻¹ = (1 / (ad – bc)) × [[d, -b], [-c, a]]
これにより、2次正方行列の逆行列を余因子行列を使って導出することができます。
まとめ
2次正方行列の逆行列は、行列式と余因子行列を用いて簡単に求めることができます。余因子行列を計算し、その転置を使って逆行列を導出する方法は、行列の基本的な計算技法の一つです。
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