高校数学の三角関数に関する問題で、tanα=-1, tanβ=-2 のときに、tan(α-β), cos(α-β), sin(α-β) を求める方法について解説します。問題では、αとβの値を選ぶと4通りの答えが出てきそうに見えますが、実際には2通りに収束します。その理由を詳しく見ていきましょう。
tanα=-1, tanβ=-2 の解の範囲
まず、tanα=-1 となる角度は、α = 135° と 315° です。tanβ=-2 の場合、β = 120° と 330° になります。このように、α と β はそれぞれ2つの値が取れるため、計算上4通りの組み合わせが考えられます。
しかし、問題では、模範解答が2通りの解答しか示していないことに気付くと思います。これは三角関数の周期性と特定の範囲に関する制約が影響しているためです。
三角関数の周期性と範囲
三角関数は周期的な関数であり、特にtan関数はπ(180°)ごとに周期を繰り返します。つまり、α = 135° と 315° は、実際には同じ角度の異なる周期に対応しています。同様に、β = 120° と 330° も同じです。
これを考慮すると、αとβの組み合わせは、実質的に2通り(例えば、α = 135°、β = 120° と α = 315°、β = 330°)しかないことがわかります。
tan(α-β), cos(α-β), sin(α-β) の計算
tan(α-β), cos(α-β), sin(α-β) を求めるためには、まず tan(α-β) の公式を使います。
tan(α-β) = (tanα - tanβ) / (1 + tanα * tanβ)
これを tanα = -1, tanβ = -2 に適用すると、tan(α-β) は次のように求められます。
tan(α-β) = (-1 - (-2)) / (1 + (-1) * (-2)) = 1 / 3
次に、cos(α-β) と sin(α-β) を求めるために、tan(α-β) を使って三角関数の恒等式を利用します。
cos(α-β) = 1 / √(1 + tan²(α-β))
sin(α-β) = tan(α-β) / √(1 + tan²(α-β))
これらの式を使って計算すると、最終的に求められる値が得られます。
まとめ
tanα=-1, tanβ=-2 のとき、tan(α-β), cos(α-β), sin(α-β) を求める際、αとβはそれぞれ2つの解があり、初めは4通りの組み合わせが考えられます。しかし、三角関数の周期性を考慮すると、実際には2通りの解が導かれます。このような理解が進むことで、三角関数の問題解決がスムーズに行えるようになります。
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