条件付き確率の理解:AとBのくじ引き問題を例に解説

高校数学

条件付き確率は、ある事象が起こる確率を、他の事象が既に起こったという前提のもとで計算する方法です。この概念を理解することは、確率の問題を解く上で非常に重要です。この記事では、AとBの二人がくじを引くという問題を通じて、条件付き確率の計算方法とその見分け方を詳しく解説します。

条件付き確率とは?

条件付き確率は、「ある条件が成立した場合に、別の事象が起こる確率」を示します。記号で表すと、P(A|B)という形になります。このP(A|B)は「Bが起こったとき、Aが起こる確率」という意味です。

つまり、条件付き確率は、ある事象が発生したという前提の下で、次に起こる可能性のある事象を計算するものです。これが問題を解く上で重要な考え方となります。

問題の設定

問題として、100本のくじの中に10本のあたりがある場合を考えます。AさんとBさんがそれぞれ1本ずつくじを引くとき、以下の2つの確率を求める問題です。

  • Aが当たりくじを引いたとき、Bが当たりくじを引く確率
  • Aが当たりくじを引き、Bも当たりくじを引く確率

1. Aが当たりくじを引いたとき、Bが当たりくじを引く確率

まず、1つ目の問題「Aが当たりくじを引いたとき、Bが当たりくじを引く確率」ですが、これは条件付き確率を求めています。

ここで、Aが当たりくじを引いたという条件の下で、残りのくじからBが当たりくじを引く確率を求めます。Aが引いた時点で、残りのくじは99本となり、あたりの本数は9本です。

したがって、Bが当たりくじを引く確率は、次のように計算できます。

P(Bが当たりくじ) = 9/99 = 1/11

2. Aが当たりくじを引き、Bも当たりくじを引く確率

次に、2つ目の問題「Aが当たりくじを引き、Bも当たりくじを引く確率」です。この場合、Aが当たりくじを引く確率は、最初の段階で10本中1本の確率です。Aが当たりくじを引いた後、残りのくじからBが当たりくじを引く確率は、先ほど計算したように9/99です。

したがって、2つの事象が同時に起こる確率は、次のように計算できます。

P(AとBが当たりくじを引く確率) = (10/100) × (9/99) = 90/9900 = 1/110

条件付き確率とその使い方

条件付き確率は、複数の事象が関係する問題を解く際に非常に役立ちます。上記の例でも、Aさんが当たりくじを引いた後のBさんの確率を計算するために、条件付き確率を使いました。

重要なポイントは、条件付き確率を適用する際には「何が前提となっているのか?」をしっかりと把握することです。この前提を正しく理解することで、問題がどのように進行するか、そしてどのように確率を計算するかが明確になります。

まとめ

条件付き確率は、ある事象が起こる条件の下で別の事象が起こる確率を求める方法です。今回の問題では、AさんとBさんのくじ引きにおける確率を計算するために条件付き確率を適用しました。この方法を使うことで、複雑な確率問題も効率よく解くことができます。

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