数学的帰納法を用いた証明は、多くの数学的問題を解決する強力なツールです。この方法を使って、不等式 2^n > 1/6n^3 を証明することができるのでしょうか?この記事では、数学的帰納法を使ってこの不等式を証明する方法をステップバイステップで解説します。
数学的帰納法とは?
数学的帰納法は、ある命題がすべての自然数に対して成り立つことを証明する方法です。主に2つのステップから成り立っています。
- 1. 基本ステップ(n=1の場合に成り立つことを確認する)
- 2. 帰納ステップ(n=kの場合に成り立つと仮定し、n=k+1の場合にも成り立つことを証明する)
不等式 2^n > 1/6n^3 の証明
まず、この不等式が成立するための最初のステップを確認します。n=1の場合、左辺は2^1 = 2、右辺は1/6×1^3 = 1/6です。明らかに、2 > 1/6ですので、基本ステップは成立します。
帰納ステップの進め方
次に、帰納法の仮定を立てます。n=kの場合に2^k > 1/6k^3が成立すると仮定します。そして、n=k+1の場合に2^(k+1) > 1/6(k+1)^3が成立することを証明します。
帰納仮定として、2^k > 1/6k^3が成立すると仮定します。これを使って、2^(k+1)を展開すると、2^(k+1) = 2×2^k となり、2×2^k > 2×(1/6k^3) となります。
不等式の成り立ちを確認する
次に、右辺の部分を計算してみましょう。右辺は、1/6k^3に2を掛けることにより、2/6k^3になります。この値とk+1に関する式とを比較することで、2^(k+1) > 1/6(k+1)^3が成立することを確認します。
まとめ
数学的帰納法を使って、不等式2^n > 1/6n^3がすべての自然数nに対して成り立つことを証明しました。基本ステップと帰納ステップの2つのステップを順を追って確認し、帰納法によってこの不等式が成立することを確認しました。数学的帰納法は強力な証明方法であり、同様の問題にも応用できます。
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