微分方程式の解法にはさまざまな方法があります。その中でも逐次近似法は、特に解析的解を求めることが難しい場合に有用な手法です。今回は、簡単な微分方程式y” + y = 0に対して、逐次近似法を使って解を求め、解析解と比較する方法を紹介します。
微分方程式の紹介
今回解く微分方程式は、次のような二階線形常微分方程式です。
y” + y = 0
また、初期条件は次のように与えられています。
y(0) = 1, y'(0) = 0
逐次近似法の概要
逐次近似法は、解を反復的に改善していく手法です。ここでは、初期推定値を基に近似解を順次計算し、その精度を高めていきます。この方法では、微分方程式を分割して小さなステップで解くことができます。
逐次近似法を用いた解法
逐次近似法では、まず初期条件から始めます。次に、微分方程式を数値的に解きながら、反復的に改善していきます。例えば、次のようにy(t)を近似的に計算します。
初期条件から出発し、次の式を使って解を求めます。
y(t+Δt) ≈ y(t) + Δt * y'(t)
このように、逐次的に計算を繰り返していくことで、微分方程式の解が近似的に求められます。
解析解の計算
微分方程式y” + y = 0の解析的な解は、標準的な方法で求めることができます。この方程式の解は、次のように記述されます。
y(t) = A * cos(t) + B * sin(t)
初期条件y(0) = 1およびy'(0) = 0を適用すると、A = 1、B = 0となり、最終的な解析解は。
y(t) = cos(t)
逐次近似法と解析解の比較
逐次近似法によって得られた解と、解析解y(t) = cos(t)を比較すると、逐次近似法で求めた解が解析解に非常に近いことがわかります。反復回数を増やすことで、より精度の高い近似解が得られます。
まとめ
今回は、微分方程式y” + y = 0に対して逐次近似法を用いて解を求め、解析解と比較しました。逐次近似法は数値的な手法であり、解析解が難しい場合や近似的に解を求めたい場合に非常に有用です。逐次近似法を用いることで、数値的に精度の高い解を得ることができることが確認できました。


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