棚卸ロスと月末在庫額の計算方法：実例を使った解説

棚卸ロスや月末在庫額の計算は、在庫管理において非常に重要な要素です。この記事では、与えられたデータを基に、帳簿上の月末在庫売価額、棚卸ロス額、不明ロス率をどのように計算するかについて詳しく解説します。

与えられたデータ

以下のデータを基に計算を行います。

これらのデータを使用して、以下の項目を計算します。

帳簿上の月末在庫売価額は、月首在庫売価に月間仕入れ売価を足し、月間売上を引き、売価変更額を加減したものです。計算式は次の通りです。

月末在庫売価 = 月首在庫 + 月間仕入れ – 月間売上 + 売価変更額

この式に数字を代入すると、以下のようになります。

月末在庫売価 = 400万 + 800万 – 900万 + 30万 = 330万

したがって、帳簿上の月末在庫売価額は330万となります。

棚卸ロス額は、実際の棚卸在庫と帳簿上の月末在庫売価との差分を求めることで計算できます。また、引当ロス率を考慮に入れる必要があります。計算式は次の通りです。

棚卸ロス = (月首在庫 + 月間仕入れ – 月間売上 + 売価変更額) × 引当ロス率

この式に数字を代入すると、以下のようになります。

棚卸ロス = 330万 × 2% = 6.6万

したがって、棚卸ロス額は6.6万となります。

不明ロス率は、棚卸実在庫と帳簿上の月末在庫売価額との差分を基に計算します。不明ロス率の計算式は次の通りです。

不明ロス率 = (棚卸実在庫 – 月末在庫売価) / 月末在庫売価

この式に数字を代入すると、以下のようになります。

不明ロス率 = (244万 – 330万) / 330万 = -0.2606

不明ロス率は-26.06%となります。これは、実際の棚卸在庫が帳簿上の月末在庫よりも少ないことを示しています。

今回の例を通じて、棚卸ロス額、月末在庫売価額、不明ロス率の計算方法を学びました。具体的な計算式を理解することで、在庫管理や棚卸作業がより効率的に行えるようになります。また、実際の棚卸在庫と帳簿上の数字とのギャップを明確にすることが重要です。