極限の問題解法:最高次の項を括り出す方法と有理化の違い

高校数学

極限の問題では、式の簡単化が重要です。特に、分子や分母に含まれる平方根を扱うとき、どのように式を変形するかが解法のカギとなります。この記事では、2つの方法、最高次の項を括り出す方法と有理化の方法について、具体的な問題を使って解説します。

問題の確認とアプローチ

問題の式「lim {√(n^2 + n) – √(n^2 – 2n)}」の解法には、最高次の項を括り出す方法と、有理化を使った方法の2つのアプローチが考えられます。まず、この問題を解くためにそれぞれの方法を適用してみましょう。

最高次の項を括り出す方法

まずは最高次の項を括り出す方法です。式の中でnが無限大に近づくため、n^2の項が支配的になります。このとき、式の中からn^2を取り出して、計算を簡単にすることができます。

式「√(n^2 + n) – √(n^2 – 2n)」をnで括り出して、次のように整理します。

√(n^2 + n) = √(n^2(1 + 1/n)) = n√(1 + 1/n)

√(n^2 – 2n) = √(n^2(1 – 2/n)) = n√(1 – 2/n)

したがって、式は次のように変形されます。

n(√(1 + 1/n) – √(1 – 2/n))

ここで、nを外に出したことで、無限大に近づけることができ、計算が簡単になります。

有理化の方法

次に、有理化を使った方法です。この方法では、分母に含まれる平方根を取り扱う際に、そのまま計算するのではなく、分母を有理化して計算を簡単にします。

「√(n^2 + n) – √(n^2 – 2n)」という式で分母を有理化するには、分子と分母に「√(n^2 + n) + √(n^2 – 2n)」をかけます。これにより、分母が有理数になり、計算が容易になります。

具体的には、次のように計算します。

(√(n^2 + n) – √(n^2 – 2n)) × (√(n^2 + n) + √(n^2 – 2n)) / (√(n^2 + n) + √(n^2 – 2n))

分母が差の二乗の公式を使って計算できるため、分母が簡単に整理され、残った計算を続けることができます。

最高次の項と有理化の違い

最高次の項を括り出す方法と有理化の方法にはそれぞれ特徴があります。最高次の項を括り出す方法では、nの無限大に対する挙動を理解しやすくし、簡単に解を求めることができます。一方、有理化の方法は、平方根を扱う際に計算を明確にし、無理なく進めることができます。

どちらの方法を使うかは、問題の内容や形式によって決めると良いでしょう。どちらも極限を求めるための有効な手段ですが、状況に応じて使い分けることが大切です。

まとめ

極限を求める問題では、最高次の項を括り出す方法と有理化の方法を使い分けることが重要です。どちらの方法も、計算を簡単にし、正確な解を導くために有効です。問題の条件に合わせて適切な方法を選び、解くことが成功への鍵となります。

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