Vを実ベクトル空間、Wを部分空間とする時のWaのアフィン空間の証明

大学数学

この問題では、Vを実ベクトル空間、Wをその部分空間とした場合に、任意のベクトルa∈Vを固定し、Wa = {w + a | w ∈ W}という集合がアフィン空間であることを示す必要があります。ここではその証明のステップを詳しく解説します。

問題の整理と定義の確認

まず、Waの定義を確認しましょう。Waは、V空間のベクトルaにWの各ベクトルwを足した集合です。この集合がアフィン空間であることを示すことが目的となります。アフィン空間とは、ベクトル空間の平行移動で得られる空間です。

アフィン空間の条件

アフィン空間は、次のような性質を持っています。

  • 線形性が存在しない。
  • 平行移動で得られる。

Waがアフィン空間であるためには、Wa内の任意の2点w₁ + a, w₂ + aに対して、w₁ – w₂がW内のベクトルである必要があります。この条件を確認することが証明の鍵となります。

証明のステップ

1. Wa内の任意の2点w₁ + aとw₂ + aを考えます。

2. w₁ + a – (w₂ + a) = w₁ – w₂

3. w₁ – w₂はW内のベクトルであるため、Wa内で得られる点はすべてWの平行移動で得られることがわかります。

このことから、Waがアフィン空間であることが証明されました。

まとめ

Vを実ベクトル空間、Wをその部分空間とした場合、Wa = {w + a | w ∈ W}は、平行移動を行うことによって得られる空間であり、アフィン空間の定義を満たすことが確認できました。この証明では、Wa内の任意の2点間の差がW内のベクトルであることを示すことで、Waがアフィン空間であることを結論づけました。

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