不定積分 ∫tan^3(x) dx の解法とそのステップ解説

高校数学

不定積分の問題でよく出てくるものの一つに、tan^3(x) の積分があります。今回はこの問題を分解し、具体的にどのように解いていくのかを解説します。tan^3(x) の積分は一見複雑に見えますが、積分の基本的な手法を用いれば簡単に解くことができます。

tan^3(x) の積分を解くための基本的なアプローチ

まず、tan^3(x) の積分を解くためには、積分式をより簡単に扱える形に変換する必要があります。これを行うために、積分の性質を利用してtan^3(x) をtan(x) と tan^2(x) の積に分解します。

tan^2(x) = 1 – sec^2(x) という恒等式を使うと、tan^3(x) は次のように書き換えることができます。

tan^3(x) = tan(x) * (1 – sec^2(x))

積分の分解と置換

次に、積分を分解して、それぞれの項を別々に積分します。

∫ tan^3(x) dx = ∫ tan(x) (1 – sec^2(x)) dx = ∫ tan(x) dx – ∫ tan(x) sec^2(x) dx

最初の項の積分は簡単で、次のように計算できます。

∫ tan(x) dx = -ln|cos(x)| + C1

次に、2番目の項に関しては、tan(x) と sec^2(x) の積を積分するためにu-substitution(置換積分)を用います。ここで、u = sec(x) と置きます。すると、du = sec(x) tan(x) dx となり、積分式が簡単になります。

置換積分を使った2番目の項の計算

∫ tan(x) sec^2(x) dx を解くために、u = sec(x) を使います。

du = sec(x) tan(x) dx となるので、この変換を適用すると次のようになります。

∫ sec^3(x) dx = ∫ u^2 du = (u^3)/3 + C2 = (sec^3(x))/3 + C2

最終的な解

これらの項を元に戻して、最終的な解を得ることができます。

∫ tan^3(x) dx = -ln|cos(x)| – (sec^3(x))/3 + C

ここで、C1 と C2 は定数であり、最終的に C = C1 + C2 とまとめることができます。これが不定積分 ∫ tan^3(x) dx の解です。

まとめ

tan^3(x) の不定積分は、積分の基本的な手法である分解と置換積分を使うことで解けます。まずtan(x)とsec^2(x)の積に分解し、その後、置換積分を適用して計算を進めることで、最終的な解が得られます。このような積分を解くには、基礎的な積分技術をしっかり理解しておくことが大切です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました