三次以上の関数のグラフの概形を微分で把握する方法

数学

三次以上の関数のグラフを描く際に、増減表を使わなくても微分した式の形を見ることで、グラフの概形を把握することができます。この記事では、微分を利用して関数の増減、極値、そして変曲点を見つけ、グラフを素早く描く方法を解説します。

微分を使ったグラフの概形の把握

関数の微分を取ることで、その関数の増減、極大・極小の位置、そして変曲点を明確にできます。これらの情報を元に、関数のグラフの概形を描くことができます。増減表を使わずに、微分からどのようにグラフを描くかを順を追って解説します。

まず、関数が増加しているか減少しているかを知るためには、1階微分(f'(x))の符号を調べます。また、極大・極小点は1階微分がゼロになる点であり、変曲点は2階微分(f”(x))がゼロになる点です。

例題:f(x) = x³ – 3x² + 2xのグラフ

例として、関数f(x) = x³ – 3x² + 2xのグラフを微分を使って把握してみましょう。

まず、1階微分を求めます。

f'(x) = 3x² – 6x + 2

次に、f'(x) = 0を解くことで、関数の増減が変わる点、すなわち極大・極小点を見つけます。

3x² – 6x + 2 = 0 の解は、x = 1 ± √(1)となり、x = 1 ± 1です。つまり、x = 2 または x = 0です。これらは候補となる極大・極小点です。

次に、これらの点で2階微分を使って極値を判定します。

f”(x) = 6x – 6

x = 0でf”(0) = -6となり、x = 0で極大があることがわかります。

また、x = 2でf”(2) = 6となり、x = 2で極小があることがわかります。

変曲点の判断方法

変曲点を見つけるためには、2階微分を使います。2階微分がゼロになる点が変曲点の候補となります。

例えば、先ほどの例ではf”(x) = 6x – 6です。これをゼロにすると、x = 1が変曲点であることがわかります。

まとめ

三次以上の関数のグラフを描く際には、増減表を作成することなく、1階および2階微分を使って関数の増減や極値、変曲点を見つけることができます。具体的な計算を行い、微分の結果をもとに関数の性質を理解することで、グラフの概形を効果的に把握できます。

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