x = 1 + iが解となる方程式x³ + ax + b = 0の解法と実数a,bの求め方

数学

数学IIでよく出てくる複雑な方程式の解法ですが、今回は「x = 1 + i」が方程式x³ + ax + b = 0の解であるとき、実数aとbを求める方法について解説します。この問題の解法は少し手間がかかりますが、順を追ってしっかり理解すれば問題なく解けるようになります。

方程式の条件と基本的な考え方

与えられた方程式は、x³ + ax + b = 0です。ここで、「x = 1 + i」が解であることがわかっています。複素数が解として与えられた場合、共役複素数(1 – i)も解になることを利用します。これは、実数係数の多項式方程式において、複素数の解が現れると、その共役も必ず解になるためです。

このことから、この方程式の解はx = 1 + i、x = 1 – i、そしてもう一つの実数解を求める必要があります。

解の構成と因数分解

まず、与えられた解x = 1 + iとその共役解x = 1 – iから、因数を作成します。これらの解からは次の因数が得られます。

(x – (1 + i))(x – (1 – i)) = 0

この式を展開すると、次のように整理できます。

(x – 1 – i)(x – 1 + i) = (x – 1)² – i² = (x – 1)² + 1

これを計算すると、(x – 1)² + 1 = x² – 2x + 2 となります。

実数a, bを求める

次に、この二次式(x² – 2x + 2)に実数解を加えた形にして、元の三次方程式x³ + ax + b = 0を満たすようにします。残りの解が実数解であるため、実数解をx = pとおきます。

したがって、三次方程式は次のように因数分解できます。

(x² – 2x + 2)(x – p) = 0

これを展開すると、x³ – px² – 2x² + 2px + 2x – 2p = 0となります。

これと元の方程式x³ + ax + b = 0を比較すると、係数を一致させる必要があります。ここから、p = 2とし、aとbを求めることができます。最終的に得られるa, bの値はそれぞれ次のようになります。

a = -4, b = -4

まとめ

今回の問題では、x = 1 + iという複素数解から、共役解x = 1 – iも含まれることを利用して因数分解を行い、実数解を求めました。その後、展開した式と元の方程式を比較して、実数aとbの値を求めることができました。複素数と実数の解をうまく組み合わせて解法を進めることがポイントです。

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