化学の計算問題では、原子量の計算や物質量、分子式の求め方などをしっかり理解しておくことが重要です。この記事では、いくつかの化学問題を取り上げ、それらの解き方を詳しく解説します。特に、同位体の原子量の計算、イオンの総数、そして分子式を求める方法について説明します。
問1: 同位体12Xと13Xの原子量の求め方
まず、同位体12Xと13Xの原子量を求める問題です。与えられた情報は、同位体12Xの質量が12、存在比が98.9%、同位体13Xの質量が13、存在比が1.1%です。
このような場合、Xの原子量は次のように計算できます。
Xの原子量 = (12 × 98.9% + 13 × 1.1%)
これを計算すると、Xの原子量は約12.01となります。したがって、選択肢の中で最も適切なものは①12.01です。
問2: 硫酸アルミニウムのイオンの総数を求める
次に、硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)の0.10 molに含まれるイオンの総数を求める問題です。まず、硫酸アルミニウムは次のように分解されます。
Al2(SO4)3 → 2Al^3+ + 3SO4^2-
これにより、1モルの硫酸アルミニウムには2モルのAl^3+イオンと3モルのSO4^2-イオンが含まれています。したがって、0.10 molの硫酸アルミニウムには、
0.10 mol × (2 + 3) = 0.50 mol
のイオンが含まれています。アボガドロ定数が6.0×10^23/molなので、イオンの総数は
0.50 mol × 6.0×10^23/mol = 3.0×10^23
です。従って、選択肢④が正解です。
問3: 標準状態で体積が11.2Lの気体の分子式
標準状態(O°C, 1.013×10^5 Pa)で11.2Lの体積を占める気体が22gである場合、この気体の分子式を求める問題です。標準状態で1モルの気体は22.4Lの体積を占めます。
ここで、気体の質量が22gであり、22gが1モルに相当するため、気体の分子式はCH4(メタン)であると分かります。従って、選択肢①CH4が正解です。
問4: 1g中に含まれる分子数が最も多いもの
最後に、1g中に含まれる分子数が最も多い分子を選ぶ問題です。選択肢は以下の通りです。
- ① ネオン
- ②窒素
- ③二酸化窒素
- ④二酸化炭素
- ⑤一酸化炭素
1gあたりに含まれる分子数を求めるために、各物質のモル質量を確認しましょう。最も軽いモル質量を持つネオン(Ne)の場合、モル質量が20g/molであり、1g中に含まれる分子数が最も多くなります。したがって、選択肢①が正解です。
まとめ
化学の計算問題では、物質のモル質量や分子の数、イオンの総数などをしっかり理解しておくことが大切です。今回の問題では、同位体の平均原子量を計算したり、物質のイオン数や分子式を求めたりする方法を学びました。これらの基本的な計算力を身につけておくことで、化学の理解が深まります。
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