数Ⅱと数Ⅲの分数式の違い:なぜ「ガンガン割る」と解が失われるのか

高校数学

中学・高校の数学では、分数式を扱う際に、分母と分子が共通している場合にガンガン割るという方法がよく教えられます。しかし、高校数学の数Ⅲで同じように処理をしてしまうと、解が失われることがあります。この違いを理解することが、数学の深い理解を促進します。

1. 数Ⅱと数Ⅲにおける分数式の扱い

数Ⅱでは、分数式の計算において、分母と分子に共通因子がある場合、その因子を割ることができます。しかし、数Ⅲでは、そのような簡単な処理を行うと、重要な解を失ってしまうことがあります。数Ⅲの問題で分数式を扱う際は、分母や分子のゼロとなる値を考慮し、単純に割ることができるかどうかを慎重に判断する必要があります。

2. 「ガンガン割る」と解が失われる理由

問題の例「z^4(z^2-1)=(1-z^2)」を見てみましょう。両辺を(z^2-1)で割ると、z=±1という解が失われてしまいます。この理由は、分母に含まれる式がゼロになる点が解に影響を与えるためです。数学的に言うと、割ることができる条件は分母がゼロでないことが前提です。そのため、z=±1のように、分母がゼロとなる解を無視してしまうと、解が正しく求められないことになります。

3. 数Ⅱと数Ⅲの違い:条件の考慮

数Ⅱでは、分数式の計算を単純化するために、共通因子を割ることができますが、数Ⅲではその操作をすることでゼロ除算を引き起こす場合があるため注意が必要です。数Ⅲでは、解を求める前に、分母がゼロとなる場合を除外し、さらにその点が解にどのように影響を与えるかを理解することが重要です。

4. まとめ:分数式の処理と解の注意点

数学の問題を解く際には、単に数式を簡単にするだけでなく、解が失われないように条件をよく考慮することが大切です。数Ⅱと数Ⅲでは、扱う数式の複雑さや条件が異なるため、同じ手法を使うことができない場合があることを理解し、慎重に計算することが求められます。

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