電池を直列または並列に接続した際、起電力と内部抵抗はどのように変化するのでしょうか?この記事では、2つの電池を直列および並列接続した場合の見かけ上の起電力と内部抵抗を計算する方法を詳しく解説します。
直列接続した場合の起電力と内部抵抗
直列接続された電池の起電力と内部抵抗の計算方法は比較的簡単です。直列接続では、起電力は電池ごとに加算されますが、内部抵抗は単純に足し算になります。
例えば、起電力E1、内部抵抗R1の電池と、起電力E2、内部抵抗R2の電池が直列につながれた場合、総合的な起電力Eと内部抵抗Rは以下のように求められます。
起電力: E = E1 + E2
内部抵抗: R = R1 + R2
並列接続した場合の起電力と内部抵抗
並列接続の場合、起電力はどちらかの電池の起電力に一致しますが、内部抵抗は次のように求められます。
起電力: E = E1 または E2(どちらか一方の電池の起電力)
内部抵抗: 1 / R = 1 / R1 + 1 / R2
並列接続では、内部抵抗がより小さくなることがわかります。これは並列接続によって、より効率的に電力が供給されるためです。
計算例
実際に例を挙げて計算してみましょう。例えば、E1 = 6V、R1 = 2Ω、E2 = 9V、R2 = 3Ωの場合、直列接続での計算は以下の通りです。
直列接続:
E = 6V + 9V = 15V
R = 2Ω + 3Ω = 5Ω
次に、並列接続の場合。
並列接続:
E = 6V(または9V)
1 / R = 1 / 2Ω + 1 / 3Ω = 5 / 6
R = 1.2Ω
まとめ
直列接続では起電力が加算され、内部抵抗が足し算されます。一方、並列接続では起電力は変わらず、内部抵抗はより低くなります。これにより、用途に応じて最適な接続方法を選ぶことが重要です。直列接続では高い電圧を得ることができ、並列接続ではより効率的な電流供給が可能となります。
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