高校化学の問題で、ある微生物のDNAにおける水素結合の本数を求める問題があります。この問題では、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の比率をもとに、DNAの塩基対間の水素結合を計算します。ここではその解法を簡潔に説明します。
与えられた情報
問題文では、以下の情報が与えられています。
- DNAは1.0×10^8塩基対からなる
- アデニン(A)は20%、チミン(T)も20%、グアニン(G)とシトシン(C)はそれぞれ30%ずつを占める
- DNAの塩基数は2.0×10^8個(1.0×10^8塩基対なので、塩基数はその2倍)
塩基対と水素結合
DNAの塩基対はA-T、G-Cで結びつき、アデニンとチミン、グアニンとシトシンの間に水素結合が形成されます。アデニンとチミンの間には水素結合が2本、グアニンとシトシンの間には水素結合が3本形成されます。
計算手順
まず、DNA全体の塩基数は2.0×10^8個です。この中で、アデニン(A)とチミン(T)はそれぞれ20%、グアニン(G)とシトシン(C)はそれぞれ30%です。これらを計算式に代入して、水素結合を求めることができます。
- アデニン(A)の数 = 2.0×10^8 × 20% = 4.0×10^7
- チミン(T)の数 = 2.0×10^8 × 20% = 4.0×10^7
- グアニン(G)の数 = 2.0×10^8 × 30% = 6.0×10^7
- シトシン(C)の数 = 2.0×10^8 × 30% = 6.0×10^7
次に、A-TペアとG-Cペアでそれぞれの水素結合数を計算します。
- A-Tペアでの水素結合数 = 4.0×10^7
- G-Cペアでの水素結合数 = 6.0×10^7
水素結合の合計は次のように求められます。
- 水素結合の合計 = 2 × (A-Tペア数) + 3 × (G-Cペア数)
- 水素結合の合計 = 2 × 4.0×10^7 + 3 × 6.0×10^7 = 8.0×10^7 + 1.8×10^8 = 2.6×10^8本
答え
この微生物のDNAの塩基対間に形成される水素結合は、2.6×10^8本です。
まとめ
この問題では、与えられた比率を使ってDNA内の各塩基の数を計算し、アデニン・チミンのペアとグアニン・シトシンのペアそれぞれに対する水素結合数を求めました。結果として、合計で2.6×10^8本の水素結合が形成されることがわかりました。


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