数学の中でも合同式を使った証明は、整数論や数式の簡略化において非常に重要な手法です。今回は、aとbが4の倍数ならば、式2a^2+3ab+b^2が16の倍数であることを合同式を使って証明する方法を解説します。
合同式とは
合同式は、ある数が特定の整数で割った余りが同じであることを示すものです。例えば、a ≡ b (mod m) という式は、aとbをmで割った余りが同じであることを意味します。この性質を利用することで、式を簡略化したり、より効率的に証明を行うことができます。
問題の整理
問題は、「aとbが4の倍数ならば、2a^2 + 3ab + b^2が16の倍数であることを証明せよ」というものです。まず、aとbが4の倍数であることを仮定しましょう。すなわち、a = 4k および b = 4m という形に書けるとします(k, mは整数)。
この仮定を元にして、与えられた式を16で割った余りが0であることを示せば、証明が完了します。
合同式を使った証明のステップ
まず、与えられた式 2a^2 + 3ab + b^2 を展開します。
2a^2 + 3ab + b^2 = 2(4k)^2 + 3(4k)(4m) + (4m)^2
この式を簡略化すると、
2a^2 + 3ab + b^2 = 2(16k^2) + 3(16km) + 16m^2
となり、さらに
2a^2 + 3ab + b^2 = 32k^2 + 48km + 16m^2
となります。
16で割った余りを求める
次に、この式を16で割った余りを考えます。式の各項はすべて16の倍数であることがわかります。具体的には、32k^2は16で割ると2の倍数となり、48kmは16で割ると3の倍数、16m^2はそのまま16で割り切れるため、全ての項が16の倍数となります。
したがって、2a^2 + 3ab + b^2 ≡ 0 (mod 16) となり、式が16で割り切れることが確認できました。
証明のまとめ
合同式を使った証明によって、aとbが4の倍数ならば、2a^2 + 3ab + b^2が16の倍数であることが確認できました。合同式を用いることで、式の各項を簡略化し、証明を効率的に行うことができました。
まとめ
合同式を使った証明は、数式の扱いが簡単になり、複雑な式を効率的に解くための強力なツールです。今回の問題も、合同式を活用することで、難しい式をシンプルにし、証明を完了することができました。合同式の理解を深めることは、数Aの問題を解く際に非常に有効です。


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