流体の質量流量を求める際に使用する公式には、断面積の計算において「/4」が含まれる理由について、よく理解できないことがあります。特に、流体力学においてよく使われる公式では、円形断面の面積を計算する際に「π×d²/4」が使われます。この記事では、なぜ「/4」が必要なのかをわかりやすく解説します。
質量流量の基本的な公式
質量流量(Qm)は、流体の密度(ρ)、流速(u)、および流れる断面積(A)を用いて計算できます。公式は次のように表されます。
Qm = ρ × u × A
ここで、Aは流体が流れる断面積です。問題文で示されたように、流体が直円管を流れる場合、断面積Aは円の面積として計算します。
なぜ「/4」が必要か?
円形断面の面積を求めるには、π×d²(dは直径)を使用しますが、円の面積の公式はA = π×d²/4です。この「/4」は、円の半径rを使用して面積を計算する際に出てくる定数です。円の面積公式は、r(半径)を使ってA = π×r²で表され、d(直径)はrの2倍なので、A = π×(d/2)² = π×d²/4となります。
質量流量の計算例
問題で示された条件を使って計算を行うと、次のようになります。
密度ρ = 1000 kg/m³、流速u = 2.0 m/s、直径d = 20 cm = 0.2 m
断面積Aは、A = π×d²/4 = π×(0.2)²/4 = 0.0314 m²
質量流量Qm = 1000 × 2.0 × 0.0314 = 62.8 kg/s
この計算により、質量流量は約62.8 kg/sとなり、選択肢(1) 60が最も近い値であることが確認できます。
まとめ: 断面積に「/4」が必要な理由
円形断面を持つ管内で流れる流体の質量流量を計算する際には、円の面積を求めるために「/4」が必要です。この「/4」は、円の半径を使った面積の公式から導かれるものであり、流体の量を正確に計算するために欠かせない要素です。
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