二次関数の判別式と二次方程式の適切な表記方法について

高校数学

数学での「判別式」という用語は、二次方程式や二次関数において重要な役割を果たします。しかし、「二次関数の判別式」と「二次方程式の判別式」の違いや、正しい表記方法について混乱することがあります。この記事では、判別式の意味や適切な表現方法について解説します。

二次方程式と二次関数の違い

二次方程式は、ax² + bx + c = 0 の形で表される式で、解を求める際に判別式を使用します。一方、二次関数は y = ax² + bx + c の形で、グラフの形状や交点などを分析するために判別式が使われることがあります。しかし、判別式の本来の定義は二次方程式の解の個数を決定するためのものであり、二次関数ではそのグラフの性質を調べるために使われることが一般的です。

判別式 D の定義とその意味

判別式 D は、二次方程式 ax² + bx + c = 0 に対して、次の式で定義されます。

D = b² – 4ac

判別式 D の値によって、二次方程式の解の個数が決まります。具体的には、D > 0 のときは異なる2つの実数解、D = 0 のときは重解(1つの実数解)、D < 0 のときは実数解がないという結果が得られます。

二次関数の判別式を使用する場合

二次関数 y = ax² + bx + c の場合、そのグラフが x軸と交わる条件を求める際にも判別式が利用されます。この場合、判別式 D は次のように表されます。

D = b² – 4ac

二次関数が x軸と異なる2点で交わるためには、判別式 D が正である必要があります。つまり、D > 0 であることが条件となります。

例題: 判別式を使った条件設定

次の問題を考えてみましょう。

例題: 次の条件を満たすように、定数 m の値の範囲を求めよ。
二次関数 y = x² + 5x + m のグラフが x軸と異なる2点で交わる。

この問題を解くためには、まず判別式 D を求めます。y = x² + 5x + m の場合、a = 1, b = 5, c = m となります。判別式 D は次のように計算できます。

D = 5² – 4(1)(m) = 25 – 4m

グラフが x軸と異なる2点で交わるためには、D > 0 である必要があります。よって、次の不等式を解きます。

25 – 4m > 0

4m < 25

m < 6.25

したがって、m の範囲は m < 6.25 です。

まとめ: 二次関数の判別式の使い方

二次方程式と二次関数の判別式の使い方は似ていますが、二次方程式の判別式は解の個数を求めるため、二次関数の判別式はグラフの性質を調べるために使います。問題によって、判別式 D を利用することで、解の有無や範囲を求めることができます。

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