化学の問題で、N₂(g) + O₂(g) → 2NO(g) の反応における25.00℃での平衡定数を求める方法について解説します。この問題では、標準ギブス自由エネルギー変化を使って計算を行う必要があります。
1. 反応の標準ギブス自由エネルギー変化 (ΔG°) の計算
まず、反応の標準ギブス自由エネルギー変化 (ΔG°) を求めます。ΔG° は次の式で計算できます。
ΔG° = ΣΔG°(生成物) – ΣΔG°(反応物)
各物質のΔfH° と S° の値をもとにΔG°を求めるため、まず反応物と生成物のエンタルピー変化 (ΔH°) とエントロピー変化 (ΔS°) を求めます。これらを用いてΔG°を計算し、次に平衡定数を求めます。
2. 平衡定数の求め方
平衡定数 K は次の式を使って求めます。
K = e^(-ΔG°/RT)
ここで、R は気体定数 (8.314 J/(mol·K))、T は絶対温度 (25.00℃ = 298.15 K) です。ΔG°の値を求めた後、この式に代入することで平衡定数を計算できます。
3. 具体的な数値計算
次に、各物質の標準エンタルピー変化 (ΔfH°) と標準エントロピー (S°) の値を使って計算を進めます。
反応式:N₂(g) + O₂(g) → 2NO(g)
- ΔfH° (NO) = 90.25 kJ/mol
- S° (NO) = 210.6 J/(mol·K)
- ΔfH° (N₂) = 0 kJ/mol (N₂は元素なので標準状態でのエンタルピーはゼロ)
- S° (N₂) = 19.15 J/(mol·K)
- ΔfH° (O₂) = 0 kJ/mol (O₂も元素で標準状態でのエンタルピーはゼロ)
- S° (O₂) = 205.1 J/(mol·K)
これらを用いてΔG°を計算し、その値を平衡定数 K の計算に使用します。
4. まとめ
標準ギブス自由エネルギー変化を使って化学反応の平衡定数を求める方法について解説しました。具体的な数値と計算を通じて、どのようにΔG°を求め、その後に平衡定数を計算するかを理解できるようにしました。
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