PLCラダー回路でボタンを離した時に作動させる方法とその実例

工学

PLCラダー回路の設計において、ボタンを押した時ではなく、ボタンを離した時に動作させる回路を作成することは可能です。このような回路設計は、リリース信号に基づいて動作するため、特定の用途において非常に有用です。この記事では、その方法と実例を紹介します。

ボタン離しで作動するPLCラダー回路とは?

通常、ボタンが押された瞬間にPLC回路が作動するのが一般的ですが、ボタンが離された時に作動させたい場合、少し工夫が必要です。このような回路では、ボタンが押されたときには何も起こらず、ボタンが離されるタイミングで動作が始まる仕組みを作成します。

リレー回路を活用した実装方法

一つの方法は、リレー回路を使用することです。ボタンが押されている間は、リレーがOFFの状態を維持し、ボタンが離されることでリレーがONになります。このリレーのON信号がPLCに入力され、回路が作動します。

実例: ボタン離しでモーターを作動させる

例えば、ボタンを押している間はモーターが動かず、ボタンを離すことでモーターが作動する回路を設計する場合、リレーとタイマーを使用することができます。タイマーを設定し、ボタンが離されるとそのタイマーが作動して、モーターに電流が流れる仕組みです。

タイマーとフリップフロップを使った回路設計

PLCでタイマーやフリップフロップ(ラッチ)回路を使って、ボタンを離した瞬間に動作を開始させることもできます。この方法では、ボタンが離されることで信号が反転し、その後タイマーが動作して指定の時間後に次のステップが実行されます。

実例: ボタン離しでシーケンス動作を制御

ボタンが離されるとタイマーが作動し、一定時間後にシーケンスが開始されるような回路を組み合わせることで、より複雑な動作を制御できます。例えば、ボタンを押した時点では動作を開始せず、ボタンが離されてから一定時間後に次の工程が進行するようなケースです。

実際のラダー図の例

実際にラダー回路を設計する際には、タイマーやリレー、スイッチを組み合わせて、ボタンが離された際に信号が反転するように設計します。次に示すのは、ボタンが離されたタイミングで作動する回路の一例です。

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ボタン押し ラッチ
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ボタン離し 出力

この回路では、ボタンが離されると出力がONになります。ボタンが押されても動作はしませんが、離されると出力が作動します。

まとめ

PLCラダー回路でボタンを離した時に作動する回路は、リレーやタイマー、フリップフロップなどを活用することで簡単に設計できます。ボタンが押されるタイミングでは何も起こらず、離されたタイミングで動作が始まる仕組みは、特定の制御において非常に有効です。具体的な回路設計の際には、これらの基本的な要素を組み合わせて、自分の用途に合った回路を作成してみてください。

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