申し送りとカンファレンスの違いとは？それぞれの意味と使い方を解説

医療や福祉の現場でよく耳にする「申し送り」と「カンファレンス」。これらの言葉は似ているようで異なる意味を持ち、それぞれ特定の目的で行われます。今回は、これらの言葉が指す具体的な意味や違い、使い方について解説します。

1. 申し送りとは？

「申し送り」とは、主に医療や福祉の現場で使用される用語で、ある人から別の人へ重要な情報を伝達することを指します。特に、患者の状態やケア内容、業務の引き継ぎにおいて行われます。

申し送りは、業務の円滑な引き継ぎを目的としています。例えば、看護師が夜勤から日勤へと交代する際、患者の状態や今後の対応が必要なことを伝えることが求められます。これにより、交代後のスタッフがスムーズに業務を続けることができます。

申し送りの方法は、口頭で行われることが多いですが、文書や電子システムで記録されることもあります。重要なのは、受け取る側が必要な情報を漏れなく理解できるよう、簡潔でわかりやすく伝えることです。

一方、「カンファレンス」は、複数の専門職が集まり、特定のテーマに基づいて意見や情報を交換する会議のことを指します。医療現場では、患者に関する治療計画を立てるために行われることが一般的です。

カンファレンスは、患者や利用者の治療・ケアに対して多角的な視点から意見を交換することを目的としています。医師や看護師、リハビリスタッフなどが集まり、最適な治療方法やケア計画について議論を行います。

カンファレンスは、通常、定期的に行われる会議形式で行われます。参加者がそれぞれの専門知識や経験を基に意見を出し合うため、全体的な治療計画をより良いものにするための重要な場です。

申し送りとカンファレンスは、どちらも情報交換が目的ですが、目的や参加者、内容に違いがあります。

申し送りは、主に業務の引き継ぎを目的としており、個別の情報を速やかに伝えることが重要です。一方、カンファレンスは、専門職が集まり、患者の治療やケアについて議論し、集団で意見を出し合う場です。

申し送りは、業務に関連するスタッフ間で行われますが、カンファレンスは、患者の治療に関わる複数の専門職が参加します。

申し送りとカンファレンスは、どちらも重要な情報交換の手段ですが、目的や形式が異なります。申し送りは個別の情報を簡潔に伝達するために行われ、カンファレンスは専門職が集まり、患者の治療について意見交換を行う場です。それぞれの場面で適切に使い分け、効果的なコミュニケーションを行うことが大切です。