三角関数を学んでいると、加法定理を使った式展開に遭遇することがあります。特に、cos(120°+A) + cos(120°-A)という式は、加法定理を使って簡単に-cosAに変換できますが、これを単位円を使って視覚的にどのように理解できるのでしょうか?今回はそのビジュアル的な解説を行います。
cos(120°+A) + cos(120°-A) の式展開
まず、cos(120°+A) + cos(120°-A)を加法定理を使って展開します。加法定理によると、cos(θ + φ) = cos(θ)cos(φ) – sin(θ)sin(φ) という式が成り立ちます。この定理を利用して式を展開すると。
cos(120°+A) = cos(120°)cos(A) – sin(120°)sin(A)
cos(120°-A) = cos(120°)cos(A) + sin(120°)sin(A)
したがって、cos(120°+A) + cos(120°-A)を足すと、sin(120°)sin(A)の項が打ち消しあい、最終的に-cos(A)という結果になります。
単位円を用いたビジュアル解説
次に、この式を単位円を使って視覚的に理解してみましょう。単位円では、角度が与えられると、その角度に対応する点が円周上にあります。例えば、120°という角度を取った場合、この点は単位円上で特定の位置にあります。
cos(120°+A)とcos(120°-A)は、それぞれ120°からAの角度を加えた点と、120°からAの角度を引いた点に対応します。これらの2つの点のx座標の和を求めることになります。
加法定理と単位円の関連
加法定理を使う理由は、120°という角度に対してAを加えたり引いたりする操作が、単位円上でx座標とy座標に分解されるからです。cos(120°+A)とcos(120°-A)の和を求めると、x座標に関しては同じ値が得られるため、最終的にcosAが出てきます。具体的には、120°を基準にした2つの点が、x座標で一致し、y座標で打ち消しあうため、最終的にx座標の値は-cosAになります。
視覚的な理解を深めるために
単位円を使ったビジュアル解説を行うと、数式の背後にある直感的な理解が深まります。具体的には、120°という角度が単位円上でどのように作用するのか、また加法定理がどのようにしてx座標の和を求めるのかを図示することで、より理解が進むでしょう。
まとめ
cos(120°+A) + cos(120°-A) の式を単位円を使って視覚的に解説することで、加法定理がどのように作用しているのかを深く理解することができました。加法定理の展開によって得られる-cosAの結果は、単位円上の点の座標の和として視覚的に確認できます。このようなアプローチを取ることで、三角関数の理解がより直感的に深まるでしょう。


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