イワキダイヤフラム型定量ポンプのストローク調整方法と適正範囲について

工学

イワキのダイヤフラム型定量ポンプを使用している際、注入量をできるだけ下げるためにストロークを調整したいと考えることがあります。ですが、ストロークを下げることでポンプの性能に影響を与える可能性があるため、どの範囲まで調整しても問題ないのかを理解することが重要です。本記事では、ストロークの調整について、ポンプの設計上の制限や注意点、適正な範囲について解説します。

イワキダイヤフラム型定量ポンプの基本構造

イワキのダイヤフラム型定量ポンプは、ポンプ内のダイヤフラムが往復運動を行うことで液体を定量的に移送する仕組みです。このポンプの特徴的な部分は、ストロークの調整によって注入量を変えることができる点です。

ストロークを調整することで、流量を柔軟に制御できる一方、ポンプの運転においてはその調整が適切でない場合、ダイヤフラムや他の部品に負荷がかかり、ポンプの寿命や性能に悪影響を及ぼすことがあります。

ストローク調整の制限とリスク

ストロークを極端に下げると、ポンプの性能が低下し、正確な定量ができなくなる可能性があります。特に、ポンプの流量が非常に少ない状態で運転を続けると、内部の部品(ダイヤフラムやバルブ)が十分に動作せず、結果として液体の流れが不安定になることがあります。

また、ストロークを下げすぎると、ポンプの動作が不安定になり、ダイヤフラムやその他の内部パーツに過度な負荷をかけ、摩耗や故障の原因となる場合があります。したがって、メーカーが推奨する最小ストローク範囲内で調整することが重要です。

適正なストローク調整範囲

イワキのポンプは、通常、一定のストローク範囲内で運転されることを前提に設計されています。製品の取扱説明書に記載された推奨範囲に従うことが最も安全です。

例えば、LK32VCH-02の0.2kWポンプの場合、通常の運転ではストロークを下げても流量の精度が保持される範囲が決まっています。この範囲を超えてストロークを下げると、ポンプが正常に動作しなくなる恐れがあります。ポンプの設計に基づき、ストロークを下げる際は、流量が安定して供給できる最小範囲を確認することが大切です。

ポンプの寿命を延ばすための注意点

ポンプのストロークを下げて運転する場合、ポンプの寿命を延ばすためにはいくつかの注意点があります。まず、定期的にポンプの動作状態をチェックし、異常がないかを確認することが重要です。

また、ポンプのメンテナンスを適切に行うことも寿命を延ばすためには欠かせません。ストロークの調整に伴い、摩耗が進みやすい部品があるため、定期的なメンテナンスを行い、必要に応じて部品の交換を行うことが望ましいです。

まとめ

イワキのダイヤフラム型定量ポンプでストロークを下げて運転する際は、ポンプの設計やメーカーの推奨に従い、適切な範囲で調整を行うことが重要です。過度なストロークの低下はポンプの性能や寿命に悪影響を与える可能性があるため、最小限に調整し、定期的なメンテナンスを実施することで、ポンプを長期間にわたって安定的に使用することができます。

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