月から地球へ帰還する宇宙船が、再突入時に燃え尽きずに無事に帰還するためには、どのような工夫が施されているのでしょうか?
再突入時の過酷な環境
宇宙船が地球の大気圏に再突入する際、秒速11km程度の速度で突入を開始します。この速度では、空気との摩擦により、宇宙船の表面温度が約2,700℃に達することがあります。この高温に耐えるための設計が必要です。
耐熱シールドの役割
宇宙船の底部には、特殊な耐熱シールド(ヒートシールド)が装備されています。このシールドは、再突入時の熱を吸収し、宇宙船内部を保護します。シールドはアブレーション方式と呼ばれ、熱を吸収しながら少しずつ燃え落ちることで、熱を宇宙船から遠ざけます。
再突入角度の精密な制御
再突入の角度が浅すぎると、宇宙船は跳ね返されてしまい、急すぎると過度の熱が発生してしまいます。アポロ計画では、約6.5度の狭い角度範囲で再突入を行うことで、最適な熱管理を実現しました。
形状設計と姿勢制御
宇宙船は鈍頭(丸みを帯びた)形状に設計されており、これにより再突入時の熱を効率的に分散させることができます。また、底部が地球に向くように姿勢を維持するための姿勢制御が行われ、安定した再突入が可能となっています。
まとめ
月から地球へ帰還する宇宙船が燃え尽きないためには、耐熱シールドの装備、再突入角度の精密な制御、形状設計、姿勢制御など、さまざまな工夫が施されています。これらの技術により、過酷な再突入環境でも宇宙船は無事に帰還することができます。
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