この問題では、仮説検定を用いてA候補に投票した生徒が多いか少ないかを判断する方法について解説します。仮説検定は統計学でよく使われる手法で、観測されたデータが偶然によるものかどうかを評価します。
仮説検定の基本
仮説検定とは、ある仮説が正しいかどうかをデータに基づいて検証する方法です。この問題では、「A候補に投票した生徒が多いか少ないか」を判断するために、帰無仮説と対立仮説を立てます。
帰無仮説(H0): A候補に投票した生徒は、B候補に投票した生徒と同じ割合である。
対立仮説(H1): A候補に投票した生徒はB候補に投票した生徒よりも多い。
問題のデータと計算
問題にあるデータを基に、A候補に投票した生徒の割合を計算します。調査結果によると、A候補に投票したのは19人、B候補に投票したのは10人です。
「A候補に投票したのは30人中19人」という割合をもとに仮説検定を行います。
適切な基準の設定
ここでは5%を基準として、仮説検定の結果が有意かどうかを判断します。これは通常、統計的に有意な結果が得られる確率を設定することで、帰無仮説が棄却されるかどうかを確認します。
模範解答と間違いの原因
模範解答では、A候補に投票した人が30人中20人以上となる確率を計算しています。この確率は「52 + 22 + 11 + 8 + 5 + 3 + 1 + 0」を合計して、2000回の試行のうちの割合を求めた結果です。この値が0.051となり、基準となる5%を超えていないため、帰無仮説を棄却することはできません。
質問者が計算した方法では、「104/2000 + 52/2000 = 7.8%」として、A候補に投票した人が多いとは言えないとしていますが、これは仮説検定の正しい方法ではありません。
まとめ
仮説検定を使用する際は、帰無仮説と対立仮説を明確に設定し、適切な統計手法を使用して結果を評価することが重要です。A候補に投票した生徒が多いかどうかを判断するためには、統計的に有意な結果を求める必要があります。今回のケースでは、帰無仮説を棄却するにはさらなる証拠が必要です。


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