送電線の鉄塔で発生する「ヴィーン」や「バチバチ」音、または「ビリビリ」といった音は、実は電気が引き起こす現象によるものです。この音が発生する理由や、どのような電気的な作用が関係しているのかを解説します。
1. 電気が引き起こす音の原因
送電線の鉄塔で聞こえる音は、主に「コロナ放電」と呼ばれる現象が原因です。コロナ放電は、送電線の周囲にある空気が高電圧によって部分的に電離し、電流が空気中を通る際に発生します。この現象が、周囲に「ヴィーン」や「バチバチ」音を引き起こす原因となります。
コロナ放電は、特に天気が悪いときや湿度が高い時に強くなります。これは、空気中の水分や塵が電気を通しやすくするためです。
2. コロナ放電とは?
コロナ放電は、電線や鉄塔の先端など、電位が非常に高い部分で空気が電離し、電流が通る現象です。これにより空気中の分子が激しく振動し、音を発するのです。特に送電線では、数万ボルト以上の高電圧が流れるため、コロナ放電がよく発生します。
音の原因となるコロナ放電は、送電線が「ビリビリ」とした音を発する他、紫色の光(紫外線)が見えることもありますが、これは目で確認するのは難しい場合があります。
3. 鉄塔で音が発生する理由
鉄塔は、送電線を支える構造物として非常に重要ですが、その金属部分が高電圧を受けることによって、コロナ放電がより顕著に発生します。また、鉄塔の金属部分に電流が流れることによって、鉄塔自体が発熱し、さらにその周囲の空気が電離しやすくなります。
鉄塔や送電線の材質や設計が、コロナ放電の強度に影響を与えるため、特定の鉄塔では音が特に大きくなることがあります。
4. コロナ放電を防ぐ方法
コロナ放電を完全に防ぐことは難しいですが、送電線や鉄塔の設計を工夫することで、その影響を軽減することができます。例えば、送電線の太さを増したり、電線の絶縁体を強化することで、放電現象を減少させることができます。
また、鉄塔の形状や高さを調整することで、電位差が一定の範囲内に保たれるようにし、コロナ放電の発生を抑えることもできます。
まとめ
送電線の鉄塔で発生する「ヴィーン」や「バチバチ」音は、コロナ放電という電気的現象によるもので、特に高電圧が関係しています。音の発生を完全に防ぐことは難しいものの、適切な設計や工夫によりその影響を抑えることは可能です。
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