三角形の辺の長さや角度を求める問題は、入試や模試で頻出です。特に、余弦定理を正しく使えるかどうかが重要なポイントとなります。ここでは「三角形ABCにおいて、BC=7、CA=5、∠CAB=60°のとき辺ABの長さを求めよ」という問題を例に、余弦定理の使い方をわかりやすく解説します。
余弦定理とは?
余弦定理は、三角形の辺と角の関係を結びつける重要な公式です。公式は次の通りです。
c² = a² + b² – 2ab cosC
ここで、cは角Cの対辺、aとbはそのほかの2辺を表します。この公式を使うことで、辺や角が一部しかわからない場合でも計算できます。
今回の問題の整理
三角形ABCで次の情報が与えられています。
・BC = 7
・CA = 5
・∠CAB = 60°
求めたいのは辺ABの長さです。つまり、余弦定理を使って「AB² = AC² + BC² – 2・AC・BC・cos∠CAB」とすればよいのです。
実際の計算手順
与えられた値を公式に代入します。
AB² = 5² + 7² – 2 × 5 × 7 × cos60°
= 25 + 49 – 70 × (1/2)
= 25 + 49 – 35
= 39
したがって、AB = √39 となります。
平方根を小数に直すと、おおよそ6.24です。
計算のポイント
この問題のポイントは、角度が60°であるためcos60° = 1/2をすぐに代入できることです。特殊角の三角比(30°, 45°, 60°など)は、暗記しておくと計算が一気にスムーズになります。また、途中で符号の扱いを間違えないように注意しましょう。
類似問題への応用
例えば、角度が鈍角の場合も余弦定理を用います。このときcosの値が負になるため、結果として大きな辺が導かれます。今回のように鋭角の場合はcosが正なので、引き算の形で処理されることを覚えておくと良いでしょう。
まとめ
今回の問題は、余弦定理を正しく適用できれば短時間で解ける典型問題でした。答えはAB = √39(約6.24)です。余弦定理は難問でもよく登場する強力なツールなので、公式の形を正確に覚え、何度も練習して慣れておくことが大切です。
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