積分での関数の大小関係の見極め方と模試での部分点評価

高校数学

数学の積分問題では、二つの関数に挟まれた部分の面積を求める際に「どちらの関数が上側にあるか」を判断する必要があります。模試や入試の採点では、この過程の論理展開も評価の対象となるため、どのように書くべきか悩む受験生は多いです。この記事では、関数の大小関係の調べ方や部分点の扱われ方について詳しく解説します。

関数の交点を求めることの意味

二つの関数の間の面積を求めるときは、まず交点のx座標を求めます。これは、積分の範囲(区間)を決めるための重要なステップです。交点が求められれば、その間でどちらの関数が上側にあるかを調べればよいことになります。

このとき、計算の流れを明示しておけば、多少の計算ミスがあっても過程に部分点が与えられることが多いです。

大小関係を調べる2つの方法

関数の大小関係を調べる方法には主に二つあります。

  • 方法1:f(x)−g(x)を計算し、その符号を調べる
  • 方法2:交点の間で適当なxを代入し、そのときの大小から判断する

一般的な教科書的解法は方法1ですが、方法2も連続関数で交点が2つの場合には妥当な論理です。その範囲では符号が変化しないため、1点を調べるだけで十分といえます。

模試での採点と部分点の考え方

模試や入試の採点では、正しい論理で大小関係を判断していれば大きな減点はありません。むしろ、その後の積分計算が正しく書かれていれば、満点またはごくわずかな減点にとどまる可能性が高いです。

ただし「理由を書かずに適当に代入して判断した」ように見える場合は、減点の対象となることがあります。論理的な理由(連続性により符号が一定であることなど)を明記することで評価が安定します。

具体例での理解

例えば、f(x)=x² と g(x)=x の間の面積を求める問題では、交点はx=0,1です。この区間でf(x)−g(x)=(x²−x)を考えると、0<x<1では負の値になります。したがってg(x)が上側にあることが分かります。

同様に、区間内のx=0.5を代入してもf(0.5)=0.25, g(0.5)=0.5でg(x)の方が大きいと確認できます。両方のアプローチは一致し、採点上も評価されます。

答案作成のコツ

模試や入試で減点を避けるためには、以下の点に注意しましょう。

  • 交点を求めた後、「関数は連続だから交点の間で符号は変わらない」と一言添える
  • 適当な値を代入して大小を確認する場合、その意図を明確に書く
  • その後の積分計算を省略せず丁寧に書く

こうした配慮をすることで、採点者に伝わりやすく、不要な減点を避けられます。

まとめ

二つの関数の大小関係を調べるときに、交点間の連続性を利用して適当な点を代入する方法は、正しい論理に基づいた判断です。そのため模試や入試の採点で大きな減点となることは少なく、後の積分計算が正しければ十分に得点が期待できます。答案では「連続性による符号一定」の説明を添えることが、部分点を確実に得るためのポイントです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました