計画を立ててワクワクするけれど、いざその行動を実行するとなると、なぜか気が乗らない…。このような心理状態に悩まされている方は多いです。今回は、この心理的な現象の背後にある原因と、それがどのような心理学的メカニズムによって引き起こされるのかを探ります。
① 期待感が生む心理的満足感
「行動することを待つ時間が楽しい」という現象には、心理学的に言うと「期待感」の影響があります。計画を立ててワクワクする瞬間、私たちはその行動がもたらすポジティブな結果を想像して心地よさを感じます。この期待感そのものが心理的な満足感を生み出し、行動を実際に起こす前に満足してしまうことがあります。
この現象は「期待過多効果」と呼ばれ、期待そのものが私たちに満足感をもたらすため、行動を実際に起こすことへのモチベーションが減少してしまいます。
② 行動の実行と期待感のズレ
計画を立てる段階では、私たちはその行動が楽しいものだと期待しています。しかし、実際にその行動を始める段階になると、期待していたほどの満足感が得られないことがあります。これは「期待と現実のギャップ」とも言える現象です。
期待が先行し、行動が思ったほど楽しくないと感じることがあるため、結局行動をやめてしまうことがあります。特に、ゲームやカフェ、図書館のように、計画を立てただけで満足感を得てしまう場合が多いです。
③ 行動回避と心理的ブロック
行動を起こすことに対して心理的なブロックが働くことも一因です。計画段階で感じる期待感が心地よいため、行動そのものを始めることに対して無意識のうちに回避しようとする傾向があります。
このような心理状態は、過去に似たような行動が期待通りの結果を生まなかった経験がある場合や、他の思い通りにいかない状況と関連している場合に強化されます。
④ 行動することへのプレッシャーと先延ばしの心理
「やろうと思ったけれど、結局できなかった」と感じる時、私たちは「先延ばし」の心理に支配されていることがあります。行動を起こすことに対するプレッシャーや不安感が、計画を実行することへの障害になります。
この心理は「先延ばし症候群」とも呼ばれ、やるべきことが多すぎる、またはそれに対する自信が持てない場合に強く働きます。結果として、行動を後回しにすることになり、そのうち実行しなくなってしまいます。
まとめ
「行動することを待つ時間が楽しい」という現象には、期待感の過剰や心理的ブロック、先延ばし癖など、さまざまな心理的な原因があります。このような現象は多くの人が経験することですが、どのように行動を実行に移すかは、その背景にある心理を理解し、自分自身のモチベーションを適切に管理することが大切です。期待感に支配されず、計画を実行に移すことを習慣化することで、より充実した行動ができるようになるでしょう。
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