宇宙は無限に広がっているのか?平坦と閉じた宇宙の違い

天文、宇宙

最近のNHKのアインシュタイン特集で、「宇宙は平たんで無限に広がっている」と紹介されましたが、この説明に対して疑問を持つ人も多いかもしれません。「宇宙はパンケーキ型で有限に閉じている」との従来の考え方とどう違うのか、そして「無限に広がっている」と言われる宇宙の正しさについて、科学的な観点から解説します。

平たんで無限に広がっている宇宙

「宇宙は平たんで無限に広がっている」とは、現代宇宙論における宇宙のモデルの一つで、ビッグバン理論に基づいています。このモデルでは、宇宙は膨張を続けており、時間とともにどんどん広がり続けていると考えられています。無限に広がるとは、物理的な「果て」がなく、宇宙は無限の広がりを持つ可能性があるという意味です。

この無限の広がりは、宇宙が膨張を続けていることから導かれる結論です。膨張している宇宙に「果て」がないという考え方は、現在の多くの宇宙論で採用されています。

パンケーキ型の有限に閉じた宇宙とは?

一方で、「パンケーキ型で有限に閉じている宇宙」という考え方は、宇宙が閉じた形で有限であるというモデルに基づいています。このモデルでは、宇宙が膨張し続けた後、再び収縮していくというサイクルを描いています。これは、物理的には限界があり、最終的には宇宙が収縮し、ビッグクランチと呼ばれる収束を迎えるというものです。

このように、パンケーキ型の宇宙は、膨張と収縮を繰り返す有限な形を想定しており、果てがあるという前提で考えられます。しかし、現在の観測結果からは、この閉じた宇宙のモデルよりも無限に広がり続ける宇宙が支持されています。

無限に広がる宇宙 vs 有限に閉じた宇宙

「無限に広がる宇宙」と「有限に閉じた宇宙」という考え方は、現在の宇宙論の中で重要な論点となっています。無限に広がる宇宙では、膨張が続き、宇宙に果てがないとされるのに対して、有限に閉じた宇宙では、膨張と収縮のサイクルが繰り返されるという前提で考えます。

現代の観測結果に基づくと、無限に広がる宇宙の方が現在の宇宙膨張の速さや遠くの銀河の動きから支持されています。膨張が加速していることが示唆されており、宇宙は無限に広がり続ける可能性が高いとされています。

宇宙の果てとその理解

宇宙に「果て」があるのか、またその果てがどこにあるのかは、物理学と哲学の難解な問題です。もし宇宙が無限に広がっているとしたら、その果ては存在しないということになります。逆に、宇宙が有限であれば、果てがどこかに存在するということになります。

宇宙の果てに関する理論は、今後の観測によってさらに明確になっていくと考えられています。宇宙の膨張速度やその限界についての研究が進むことで、宇宙の「果て」についての理解も深まるでしょう。

まとめ

「宇宙は無限に広がっている」と言われるのは、現代の宇宙論に基づく理論であり、膨張を続ける宇宙の特性に合致しています。従来の「パンケーキ型で有限に閉じた宇宙」とは異なり、宇宙は無限に広がり続けるとする考え方が現在の主流となっています。この問題については、今後の研究と観測によってさらに詳しく解明されることでしょう。

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