自社の特高設備におけるDGR(電圧検出リレー)の整定電圧が30Vである場合、その設定根拠について理解を深めることは重要です。DGRは、特に高圧設備において、電圧の異常を検出し、適切な保護動作を行うための機器です。この記事では、DGRの整定電圧の設定方法とその根拠について詳しく解説します。
DGRの役割とその機能
DGRは、電圧異常を監視し、過電圧や低電圧が発生した際にリレーを動作させ、保護を行うための装置です。主に変圧器や高圧受電設備などに設置され、電圧が異常に変動した場合に、設備や機器を保護するために非常に重要な役割を果たします。
DGRの整定電圧は、設備が安全に動作する範囲内で適切に設定される必要があり、設定の根拠はその設備の特性や運用条件に基づきます。
DGRの整定電圧設定の根拠
整定電圧を設定する際、通常は設備の定格電圧、変圧器の容量、そしてその設備が運用される環境条件(例えば、温度や負荷の変動)などが考慮されます。例えば、特高設備の主変圧器が10MVA 77kV/6.6kVである場合、整定電圧の設定はその負荷特性を反映させる必要があります。
また、EVT(電圧トランス)の変圧比が6600/110/190の場合、整定電圧は高圧受電設備の電圧変動範囲内で、過電圧や低電圧に反応する設定が求められます。例えば、190V(高圧受電設備の基準)を基に、5%程度の変動範囲を考慮して30Vに設定することがあります。
高圧受電設備の整定電圧設定の一般的な方法
高圧受電設備の整定電圧は、通常、設備の最大許容電圧と最小許容電圧の範囲内で設定されます。例えば、3810V(定格電圧)の5%の範囲である190Vの整定電圧設定が一般的です。この設定によって、設備が過電圧や低電圧によるダメージから守られるようになります。
この範囲内で設定することにより、電力供給の安定性が保たれ、設備の保護機能が確保されます。DGRの整定電圧30Vは、特に設備の設計や運用に合わせた調整が行われた結果として設定されていると考えられます。
まとめ
DGRの整定電圧設定は、設備の定格電圧や変圧比、負荷特性に基づき慎重に行われます。高圧受電設備では、一般的に5%の範囲で整定電圧が設定されることが多く、これにより設備の安全な運用が確保されます。自社の特高設備における整定電圧設定も、これらの基準に基づき、適切に行われていると考えられます。
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