本記事では、自然対数を含む曲線の変曲点と接線に関する問題を解説します。具体的には、y = (x – 1)e^x の変曲点を求める方法と、点 (0, b) から曲線 y = -e^x に2本の接線が引ける時のbの取り得る範囲について説明します。
変曲点の求め方:曲線 y = (x – 1)e^x の場合
変曲点は曲線が凹凸の性質を変える点です。まず、変曲点を求めるためには曲線の2階微分を計算する必要があります。y = (x – 1)e^x の微分をまず求めます。
y = (x – 1)e^x の1階微分は、積の微分法則を使って次のように求められます。
y’ = e^x + (x – 1)e^x = e^x(x)
次に、この1階微分をもう一度微分して、2階微分を求めます。
y” = e^x(x + 1)
変曲点は2階微分が0になる点ですので、y” = 0 を解きます。これを解くと、x = -1 であることがわかります。
変曲点の座標の計算
x = -1 の時、yの値を求めるために元の式に代入します。
y = (-1 – 1)e^(-1) = -2e^(-1)
したがって、変曲点の座標は (-1, -2/e) となります。
接線の問題:点 (0, b) から曲線 y = -e^x へ接線が2本引けるとき
次に、点 (0, b) から曲線 y = -e^x へ接線が2本引けるときのbの範囲を求めます。まず、y = -e^x の接線の方程式を求めます。
y = -e^x の1階微分を求めると、y’ = -e^x となります。これが接線の傾きに相当します。点 (x_1, y_1) 上の接線の方程式は次のように書けます。
y – y_1 = y'(x_1)(x – x_1)
この式を点 (0, b) を通る接線に適用すると、b = -e^x_1 – e^x_1 * x_1 となります。
b のとり得る範囲の求め方
b が2つの接線を持つ条件を満たすためには、y = -e^x の曲線と点 (0, b) から引かれる接線が2つ交差する必要があります。これに関する解法として、y = -e^x の曲線と接線が交差するためには、接線が曲線と2回交わる必要があります。
これを満たすbの範囲は、計算により bの範囲が [-2e, 0] となることがわかります。
まとめ
この問題では、変曲点を求めるために微分を用いてx = -1の点を求め、接線の問題では接線の方程式を求めて、bの取り得る範囲を [-2e, 0] と特定しました。微分を使った解法は、曲線の性質を理解する上で非常に役立ちます。
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