数学における「平方完成」とは、二次方程式の形を変形して、完全平方の形にする手法です。今回は、二次式「2x^2 – 3x + 1」の平方完成を解説します。平方完成を使うと、二次方程式の解を求めやすくなるほか、グラフの形や性質を理解しやすくなります。では、具体的な解法を見ていきましょう。
平方完成とは?
平方完成とは、二次式を完全平方の形に変形することです。例えば、ax^2 + bx + c の形の式を (dx + e)^2 の形に変換する方法です。この方法を使うと、解がわかりやすくなるとともに、二次関数のグラフを描く際にも便利です。
平方完成の手順
二次式「2x^2 – 3x + 1」を平方完成するための手順は以下の通りです。
1. 係数を1にする
最初に、二次の項の係数を1にするために、式全体を2で割ります。式は以下のようになります。
2x^2 - 3x + 1 = 2(x^2 - (3/2)x) + 1
次に、括弧内の式に注目して平方完成を行います。
2. 完全平方を作る
次に、x^2 – (3/2)x の部分に注目し、平方完成を行います。係数 -3/2 の半分は -3/4 で、その2乗は 9/16 です。この値を式に加えます。
x^2 - (3/2)x = (x - 3/4)^2 - 9/16
式に加えた 9/16 を元に戻すため、-2×9/16 を加減算して調整します。
3. 最終的な式にする
最後に調整を行い、式を整理します。
2(x^2 - (3/2)x) + 1 = 2((x - 3/4)^2 - 9/16) + 1 = 2(x - 3/4)^2 - 9/8 + 1 = 2(x - 3/4)^2 + 7/8
これで、平方完成された式が完成しました。最終的な式は次のようになります。
2x^2 - 3x + 1 = 2(x - 3/4)^2 + 7/8
平方完成の活用法
平方完成を使うと、二次方程式の解を求めやすくなります。また、グラフの形を理解する際にも役立ちます。この方法を使えば、二次関数の最小値や最大値も簡単に求めることができます。
例えば、上記の式「2(x – 3/4)^2 + 7/8」では、最小値は (x – 3/4)^2 の部分が最小となる x = 3/4 のときに得られます。このように、平方完成を使えば、グラフの頂点や変化を簡単に把握することができます。
まとめ
「2x^2 – 3x + 1」の平方完成は、2(x – 3/4)^2 + 7/8 という形に変形され、グラフの形や解の理解が深まります。平方完成を活用すれば、二次方程式の解を見つけるのが簡単になりますし、グラフを描く際にも役立つことがわかります。数学の他の問題にも応用できる技法なので、ぜひ覚えておきましょう。
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