今回は、数学の不等式であるa^3 + b^3 ≧ ab(a + b)の証明方法について詳しく解説します。この証明を通じて、不等式の取り扱いや正しい証明方法のアプローチについて理解を深めましょう。
1. 数学的背景と問題設定
まず、この不等式の証明を始める前に、与えられた問題を整理します。a, b は正の整数です。問いは、a^3 + b^3 ≧ ab(a + b) の関係を示すものです。この不等式は、いくつかの代数操作を通じて証明することができます。
2. 既知の証明方法と式の展開
最初に、問題の式を展開してみましょう。左辺と右辺の差を取ることで、証明を始めます。左辺は a^3 + b^3、右辺は ab(a + b) です。差を取ると、次の式が得られます。
a^3 + b^3 - ab(a + b) = a^3 - a^2b - ab^2 + b^3 = a^2(a - b) - b^2(a - b) = (a^2 - b^2)(a - b)
この式を更に展開すると、次のようになります。
(a^2 - b^2)(a - b) = (a + b)(a - b)^2
3. 不等式の評価と証明の進行
次に、(a + b)(a – b)^2 の評価を行います。a と b は正の整数ですから、a + b は必ず正となります。また、(a – b)^2 は平方なので、常に 0 以上の値を取ります。したがって、この式は常に 0 以上となり、与えられた不等式が成り立つことが分かります。
このようにして、a^3 + b^3 ≧ ab(a + b) の不等式が証明されました。
4. 等号成立の条件
最後に、等号が成立する条件を考えます。前の式の中で、(a – b)^2 が 0 となるのは、a = b のときです。したがって、等号が成立するのは a = b の場合のみであることがわかります。
5. まとめ
このようにして、a^3 + b^3 ≧ ab(a + b) という不等式は、a と b が正の整数の場合に成り立つことが証明されました。また、等号が成立するのは a = b の場合に限ることが分かりました。不等式の証明方法を通して、代数の操作を適切に使い、論理的に進める重要性が理解できたと思います。
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