マルチメーターのカタログに記載されている情報には、性能に関する詳細なデータが多く含まれています。たとえば、「電圧6000カウント」「基本DC確度0.5%」「周波数基本確度±(0.1%+3カウント)」などがありますが、これらの用語が示す意味について理解しておくことは、実際に使用する上で重要です。この記事では、これらの用語が何を意味するのか、そして「代表値1%」などについて解説します。
1. 6000カウントとは?
マルチメーターの「カウント」とは、測定できる値の最小単位を指します。例えば「6000カウント」という表記がある場合、マルチメーターは最大で6000の単位で値を表示できます。つまり、最小の単位が「1カウント」で、最大測定値が6000という意味です。
例えば、電圧測定で「6000カウント」の場合、最大で6000の値を測定できるということです。つまり、0から6000までの範囲で測定することができ、その精度に応じて測定値が表示されます。
2. 基本DC確度0.5%とは?
「基本DC確度0.5%」は、直流電圧や電流を測定する際の測定精度を示します。具体的には、測定値が実際の値から最大で0.5%ずれている可能性があるという意味です。例えば、100Vを測定した場合、実際には0.5Vの誤差があるかもしれないということです。
これは、測定器の精度を示す重要な指標であり、測定値が正確であるかどうかを判断する基準となります。
3. 周波数基本確度±(0.1%+3カウント)とは?
「周波数基本確度±(0.1%+3カウント)」は、周波数測定における誤差を示しています。この場合、測定値が実際の値から±0.1%の誤差が生じることを意味しますが、さらに「3カウント」という値が加わります。これは、測定器の最小単位に基づいた追加の誤差を含んでいます。
例えば、1000Hzの周波数を測定した場合、誤差が最大で±1Hz(0.1%)とされ、さらに3カウント分の誤差が加わるため、最大誤差は1Hz+3カウント(通常は3Hz)ということになります。
4. 代表値1%とは?
「代表値1%」という表記は、測定の平均値における誤差を示しています。これにより、測定対象の特定の範囲内で、値がどれほど安定しているか、またはどれだけ信頼できるかが示されます。
具体的には、1%の誤差がある場合、実際の値が測定値の±1%の範囲である可能性が高いということです。例えば、代表値が100Vの場合、誤差範囲は1Vとなり、実際の測定値は99Vから101Vの間にあることになります。
まとめ
マルチメーターのカタログに記載されている用語や数値は、その性能や測定精度を理解するために非常に重要です。カウント数や確度、誤差範囲について把握することで、どの程度正確な測定ができるのか、そしてどのようにその測定値が誤差を含んでいるかを理解することができます。これにより、適切な測定機器を選ぶことができ、より信頼性の高い結果を得ることができます。
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