微分方程式の解法における定数変化法について、特に非同次の方程式を解く際の手順や注意点を解説します。今回は「y” + y = sec x」という微分方程式に焦点を当て、具体的にどのように解法を進めるのかを説明します。
1. 問題の整理:一般解と特解
与えられた微分方程式は、y” + y = sec x という形の非同次方程式です。まず、この方程式を解くためには、まず同次方程式の解と特解を求める必要があります。
同次方程式y” + y = 0の解はすでに得られている通り、y_h = C₁ cos x + C₂ sin x です。この解が「一般解」にあたります。次に、特解を求めるために定数変化法を使います。
2. 定数変化法による特解の求め方
定数変化法では、特解y_pを、一般解の形に従って次のように仮定します。
y_p = u₁(x) cos x + u₂(x) sin x
ここでu₁(x) と u₂(x) はまだ求めるべき関数です。この仮定をもとに、次の式を作成します。
y_p’ = u₁'(x) cos x + u₂'(x) sin x
y_p” = u₁”(x) cos x + u₂”(x) sin x
次に、これらの式を元の方程式に代入し、式を整理します。
3. 連立方程式の導出とその解法
代入した結果、以下の条件が得られます。
u₁'(x) cos x + u₂'(x) sin x = 0
これが、連立方程式の1つ目です。次に、この条件を使って、u₁'(x) と u₂'(x) を求める必要があります。
残りの1つの連立方程式は、元の方程式y” + y = sec xの右辺である「sec x」と関連しています。この式を使って、u₁'(x) と u₂'(x) を具体的に求めます。積分を行う際に少し複雑に感じるかもしれませんが、よく整理された式を積分することで解決できます。
4. 積分と解の求め方
積分部分は、通常の積分テクニックを使用して解くことができます。具体的には、sin x と cos x の関数を使った積分を行う必要があります。特に、右辺のsec xに関連した積分が少し手間かもしれませんが、基本的な積分方法を適用することで求めることができます。
積分後に得られるu₁(x) と u₂(x) を使って、特解y_pを完成させます。その後、最終的な解は、一般解と特解を合わせた形で表されます。
5. まとめ
この問題では、定数変化法を使って、非同次の微分方程式y” + y = sec xの解を求めました。特に連立方程式を立てて、u₁(x)とu₂(x)の積分を行うステップが重要でした。これらのステップを踏むことで、解を得ることができます。
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