古文の品詞分解と現代語訳の解説:源平両家の童形たちの一文

文学、古典

今回取り上げるのは、源平両家の童形たちの一文です。この文は古典文学の一部として、言葉の使い方や文法が現代日本語とは異なり、理解が難しいことがあります。今回はこの一文を品詞ごとに分解し、現代語訳を行います。

心ときめするもの 雀の子飼ひ

まず、「心ときめするもの」は「心がときめくもの」という意味です。「ときめする」は動詞「ときめく」の連体形です。「雀の子飼ひ」は「雀の子育て」という意味になります。

ちご遊ばする所の前わたる

「ちご遊ばする」=「子どもが遊ぶ」。「所の前わたる」=「場所の前を渡る」という意味です。

よき薫き物たきてひとり臥したる

「よき薫き物」=「よい香りの物」、「たきて」=「焚いて」、「ひとり臥したる」=「一人で横になった」という意味です。

唐鏡の少しくらき見たる

「唐鏡の少しくらき」=「唐鏡が少し暗く見えた」。「見たる」=「見た」という意味です。

よき男の車とどめて案内し、問はせたる

「よき男の車」=「良い男の車」、「とどめて」=「止めて」、「案内し」=「案内して」、「問はせたる」=「尋ねさせた」という意味です。

頭洗ひ、化粧じて、かうばしうしみたる衣など着たる

「頭洗ひ」=「髪を洗い」、「化粧じて」=「化粧して」、「かうばしうしみたる」=「香ばしく美しい」、「衣など着たる」=「衣を着ている」という意味です。

ことに見る人なき所にても、心のうちは、なほいとをかし

「ことに見る人なき所にても」=「特に見る人がいない場所でも」。「心のうち」=「心の内面」、「なほいとをかし」=「やはりとても趣がある」という意味です。

待つ人などのある夜、雨の音、風の吹きゆるがすも、ふとおどろかる

「待つ人などのある夜」=「待つ人がいる夜」、「雨の音、風の吹きゆるがすも」=「雨の音や風が吹いて揺れる中で」、「ふとおどろかる」=「ふと目が覚める」という意味です。

現代語訳

「心がときめくもの、それは雀の子育てのようだ。子どもたちが遊ぶ場所の前を通る。よい香りのものを焚いて、一人で横になっている。唐鏡が少しくらく見える。良い男の車を止めて案内し、尋ねさせた。髪を洗い、化粧して、香ばしく美しい衣を着ている。特に人目のない場所でも、心の内はやはりとても趣深い。待つ人がいる夜、雨の音や風が吹いて揺れる中で、ふと目が覚める。」

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