平均時速の計算方法:なぜc = (a + b) / (2)ではなくa + b / abなのか?

中学数学

「A駅とB駅の間を行きは時速a km、帰りは時速b kmで往復した場合、往復の平均時速cはどう計算するか?」という問題について、なぜ模範解答がとなるのかを解説します。この問題における平均時速の計算に関して、間違えやすい点をわかりやすく説明します。

平均時速の計算方法とは?

平均時速は、移動距離を移動にかかった時間で割った値です。しかし、行きと帰りで速度が異なる場合、その計算方法に注意が必要です。単純に「行きの速度と帰りの速度を足して2で割る」方法(a + b / 2)は、正しい平均時速の求め方ではありません。

この場合、距離が同じであることを考慮に入れて、時間がどれだけかかったのかを計算する必要があります。

行きと帰りの移動時間を求める

まず、A駅からB駅までの距離をDと仮定します。行きの所要時間は、時速a kmでD kmの距離を移動するので、所要時間はD / a時間です。

帰りの所要時間は、時速b kmで同じ距離Dを移動するため、所要時間はD / b時間となります。

平均時速の計算式

平均時速は、総移動距離(行きと帰りの距離の合計)を、総所要時間(行きと帰りの時間の合計)で割ることによって求めます。行きと帰りの距離が同じDであるため、総移動距離は2Dです。

総所要時間は、行きの所要時間D / aと帰りの所要時間D / bを足すと、D / a + D / bとなります。したがって、平均時速cは次のように計算できます。

c = (2D) / (D / a + D / b)

この式を簡単にすると、c = (a + b) / (ab)となり、これが正しい平均時速の計算式です。

なぜa + b / 2ではいけないのか?

a + b / 2という式は、行きと帰りの速度の平均を単純に求めたものに過ぎません。この方法では、速度が異なる場合にかかる時間を考慮していないため、正しい平均時速を求めることができません。

平均時速を求める際には、時間に基づく計算が重要です。行きと帰りの速度が異なるため、それぞれの所要時間を加算し、その結果に基づいて平均時速を計算する必要があります。

まとめ

往復の平均時速を求める問題では、単純に速度の平均を取るのではなく、所要時間を考慮して計算することが重要です。正しい式はc = (a + b) / abです。この方法で、行きと帰りの速度が異なる場合でも正しい平均時速を求めることができます。

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