日食や月食を観察していると、太陽・月・地球が一直線に並ぶ瞬間があります。では、なぜそのようなことが起こるのでしょうか?月の公転面が地球の公転面に対して5度傾いていることを考えると、なぜそれでも月食や日食が起こるのか、中学生でも分かるように解説していきます。
月の公転とその傾き
まず、月は地球の周りを回る際に、地球の公転面(地球が太陽の周りを回る平面)に対して5度ほど傾いた軌道を描きます。この傾きがあるため、月が地球の影に完全に入ることが少なく、月食や日食は月が地球の影にぴったり入る時にだけ発生します。
つまり、月は普段は地球の影を避けて公転しているため、月食や日食が起こるのは特定の条件下でのみということです。
日食と月食が起こる理由
日食や月食が発生するのは、太陽・月・地球がほぼ一直線に並んだときです。このとき、月が地球の前に位置し太陽の光を遮ることで日食が起こります。一方、月食は地球が月の前に来て、地球の影が月にかかることによって起こります。
それでは、月の公転面が5度傾いているのにどうして毎回一直線に並ぶのかという疑問が残ります。実は、この「一直線に並ぶ瞬間」は非常に厳密なタイミングで起こるため、1年に何度も起こるわけではありません。月が地球の公転面に近づく位置(交点)に来ると、ちょうど太陽・月・地球が一直線に並び、日食や月食が観察されるのです。
月の軌道とその影響
月は地球を回るとき、軌道がわずかに傾いているため、日食や月食が毎月発生するわけではありません。月が地球を一周する間に、月の軌道が太陽と地球の相対位置にちょうど一致するタイミングが必要です。
このタイミングが重なると、日食や月食が発生します。月が地球の影に入ると月食、また月が地球の前に来ると日食が起こるというわけです。
日食や月食が観察できるタイミング
実際に日食や月食を見ることができるのは、月の軌道が地球の公転面と交差する場所(交点)で月がその位置に来た時です。これを「ノード」と呼びます。ノードの近くに月が位置するときに太陽・月・地球が一直線に並び、日食や月食が発生します。
このように、月の公転面が5度傾いているにも関わらず、日食や月食が発生する理由は、月の軌道と地球・太陽との位置関係が非常に精密に一致するからです。
まとめ:日食・月食のしくみを理解する
日食や月食が起こる理由は、月の公転面が地球の公転面に対して傾いていることによって、太陽・月・地球がぴったりと一直線に並ぶタイミングが必要だからです。月の軌道がわずかに傾いているため、これが毎月のように起こるわけではなく、特定のタイミングでのみ観察できる現象です。
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