今回は、0.2mol/lの硫酸10mlを中和するために必要な0.1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液の量を求める問題を解説します。酸と塩基の中和反応では、モル濃度と体積の関係を使って計算します。この記事では、この計算方法を分かりやすく説明します。
1. 中和反応の基本
中和反応では、酸と塩基が反応して水と塩を生成します。この場合、硫酸(H₂SO₄)と水酸化ナトリウム(NaOH)が反応します。反応式は次の通りです。
H₂SO₄ + 2NaOH → Na₂SO₄ + 2H₂O
2. 反応におけるモルの比
反応式から、1モルの硫酸に対して2モルの水酸化ナトリウムが必要であることが分かります。つまり、硫酸のモル数に2を掛けることで必要な水酸化ナトリウムのモル数を求めることができます。
3. 必要な水酸化ナトリウムのモル数を求める
まず、0.2mol/lの硫酸10mlをモル数に換算します。
モル数 = モル濃度 × 体積
硫酸のモル数 = 0.2mol/l × 10ml = 0.2mol/l × 0.01l = 0.002mol
4. 水酸化ナトリウムの必要量を求める
反応式に基づいて、必要な水酸化ナトリウムのモル数は、硫酸のモル数の2倍です。
水酸化ナトリウムのモル数 = 0.002mol × 2 = 0.004mol
5. 水酸化ナトリウム水溶液の体積を求める
次に、水酸化ナトリウムのモル濃度0.1mol/lを使って、必要な水酸化ナトリウム水溶液の体積を求めます。
体積 = モル数 ÷ モル濃度
体積 = 0.004mol ÷ 0.1mol/l = 0.04l = 40ml
6. 結果
したがって、0.2mol/lの硫酸10mlを中和するために必要な0.1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液の量は40mlです。
7. まとめ
この問題では、酸と塩基の中和反応におけるモル濃度と体積の関係を使って計算しました。反応式に従い、必要なモル数を求め、そのモル数に基づいて水酸化ナトリウムの体積を求める方法を学びました。このような計算方法を使うことで、他の化学反応の問題にも応用できます。
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